林道からして、たっぷり雪の林道ツーリングが楽しめた。デリカD:5購入後、初雪道・初チェーンだった。急カーブに、フロントが流れ気味だが、気にせずゴリゴリ進み、登山口へ至る。誰の轍もない雪面は、最高だ!
歩き始めると、雪道が素直に嬉しい!当然だ・・・誰の踏み後もない登山道だ。しばらくは、ミヤマシキミの間を縫って歩く。木に触れるたびに雪が舞うが、サラサラした雪は、すぐに衣類から剥がれる。猪ノ子伏に到着し、小休止。
『雪に覆われる・・・』という状況に、『なにもかもを包み込む』『白と黒の世界』『違う景色』などと、いろいろな表現がある。自然の現象によって変化す
る状況を、山を愛する人達は、やってきて楽しんだ。「雪山」「冬山」・・・、「新緑」「花」「紅葉」・・・。50歳を迎える今年、なんだか燃える想いが抱
けないでいる。花や紅葉や雪景色や、自然から受け得る恩恵を追いかけていた・・・つもりでいた。なんとなく始めたクライミングも、気がつけばたくさんの
ルートに足跡を残していた。でも、他人からは「おっ!」と思われるクライミングも、実は相当な「見せたがり」であり、究極の「自己満足」ではなかろうか?
と感じている。体力と気力、そして向上心の無い偽クライマーの私には、今の肘と肩の故障で、なにか違和感?不安感?が消えないでいる。反面、少し期間を空
けると登れなくなり、下手になる状況を、本当は楽しみにしてきている自分もいたりする。下手になれば、簡単なルートから遊べる。そして、年間に数回行く岩
登りの中で、ほんの数本でいいから登れるルートがあれば良い!のではなかろうか?比叡や鉾の岩場は、実は今はブームになって来ているんじゃないだろうか?
水曜登攀隊と称し、ルート図に書かれたルートへチャレンジし始めた頃、ずいぶん登られておらず・・・危険?消失?とさえ感じたルートが、整備していただい
ている。開拓・整備が整えば、今後多くの人が来るのだろうか?
50歳を迎える今年、この気持ちの薄れは何?山に登り始めて、アルプスや海外や・・・興味が沸かないのは単なる経済的な状況だけじゃないのか?金と休み
がありゃぁ〜・・・行く?たぶん行かないね!家族で始めた登山は、すでに場面を消失させようとしている。でも、それはそれで当然だし構わない事たんだが、
差し引いて私の中に「山」が残るのか?という問いなんだよなぁ〜!!今、こうやって少しのペースで軽く山に触れようとしている。山の会の仲間に、軽く募集
をすると軽い人数が同行してくれる。実に穏やかな時間だ。実に安らぐ山行だ。そんなペースでいいんじゃないのかな?他人に問うて、意見を聞いても仕方の無
い事。それは、自分の心が決める事なんじゃしぃ〜。
『心表れる』じゃなく、『心洗われる』・・・そんな一日だった。雪がふわふわで、森がモノトーンで、黒い雲、青い空、痛いぐらいの冷たい風・・・。たくさんの状況は、どれ一つとっても人の作り出せない、自然が移ろうほんの一部に過ぎない・・・。
|