高千穂河原に、車を1台駐車し韓国岳登山口へ移動する。えびの高原から樹氷が付いていて、1合目から樹氷の中を歩けた。風が無いので、白い世界が楽しい
ばかりの登りとなる。あっという間に5合目。少し休憩して上を目指すころには、青空が広がり始めた。大浪池が見えてくると、向こうに桜島まで見えてきた。
錦江湾も無風なのか?海面が鏡のように反射していた。8合目を過ぎると、岩が少し凍りついていて滑りそうになってきたので、慎重に山頂へとたどる。いやは
や、紺碧の海とは言うが、紺碧の空とは言わないのだろうか?そんな感じで山頂から空を見上げた。山頂からは、期待通りの高千穂峰が見えていた。
韓国岳の山頂から獅子戸岳へは、たいそう道がぬかるんでいる。靴底に泥団子が出来るぐらいの感じで、足を取られないように気をつけて歩く。日陰には、見
事な霜柱がニョキニョキ生えている。夷守岳から丸岡山、大幡山と、樹氷をまとっている。やはり、霧島は素晴らしい景観だとつくづく思い返した。獅子戸岳へ
は一登りである。昼食。
淡々と書く状況報告は、やはり自分的につまらんなぁ〜!そう思いつつ、登山日記を書いている。しかし、HPを開設し、山を登るたびに「レポート」やら
「日記」が待ち構えている。たまに、面倒にもなるのだが、2000年から書き続けていると、結構大切な財産になってきた。だから今回もこうやって書いてい
るのか判らないが、なんの義務感だか判らずとも書けば記録として残ることを優先しようと思っている。
2008年最後の登山には、本当にふさわしい歩きになった。突然の募集に、参加してくれた仲間も有難いし、快晴の空も、寒波での樹氷も有難かった。歩き
続ける限り、1山、1座と足跡が残っていく。何座登ったからといって、だからなんなんだ?という考えもあるが、何座登れたという価値観もある。今日のこの
日が、二度と来ない日であると判っているからこそ、今日のこの日の歩きも景色も、かけがえのないものになるのだ。「豊か」を考えるとき、それぞれの価値観
もあるのだろうが、原始的に自分の足で自然の中を歩く行為は、金では買えない、なんとも崇高な行為の様な気がする。それを自慢することもなく、ただただ自
分の楽しみのほんの1つに意識する。そんな謙虚な登山者でありたいと考えている。
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