水流渓人のページ「登山日記」No.251
 
2007/02/21
「比叡山1峰」

第一スラブスーパールート

4P亀の甲スラブ 7P核心の5+を攀じる 終了点にて
 

  
 取り付きに立つと、懐かしい気持ちと闘争心に包まれた。ザイルをさばき、じんさんのハーネスをチェックする。そして、自分のハーネスを見た。しっかり結 ばれていた。そして、終了点まで解く事はない。そして、私は安全に登り、フォローを確保しAピークへ立てばいい!何も疑う事無く、上に私がいれば間違いな く自分も上に行けると信じている者をケガさせるわけにはいかない!
 1P、簡単なスラブを登り左ブッシュへ入り立木でビレーする。5mほど先の壁に平行ピンがあるが、ここを利用するのはノーマルルートへ行く時が良い。手 前の立木で確保するほうが、スーパールートが一望出切るからである。見えると言う事は、リードもフォローも安全性が上がると言う事だ。
 2P、左にトラバース気味にスラブへ出ると、一気に足元に300mの高度感を敷き詰める事になる。まず、スーパールートの醍醐味ともいえる2Pである。 左に出てくるクラックを越すと平行ピン。20mほどだが、一旦ピッチを切るほうが、初めてここをフォローする者にはいいと思う。いい感じでフォローしてき たが、狭い確保位置で、セルフビレーに体重を預けるのは少し恐いと感じただろう・・・。私はヌンチャクを1本落下させてしまう!買えば補充できるが、ここ で落とすとは・・・岩場にショップがあるはずがない!と、気持ちを引き締めなおす。快適な4級スラブをつなぎ、亀の甲手前のテラスにたどり着く。
 4P、クラックから棚に上りあがる所がポイント!上がりすぎてしまい、少し体勢を入れ替えるのにミシンを踏んでいる自分の左足を見てしまった。棚のフ レーク状の岩を抱き込めば、ブサイクな体制で棚にゴロンと乗り上がる。実に、トドが水から上がった感じである・・・。でも、チト痩せた自分でもある。
 5P・6Pを一気に登ろうと、いつもの様にグイグイ上がると、ピン手前1mで「ロープ一杯」のコール。いつもは、上ビレーヤーがの松の木の所まで上がっ ていたのを忘れていた。今からでは無理なので、強引に前進しロープの伸び?を利用してカラビナをピンにかける。
 いよいよ7Pのルート核心。5+でヒビルのはいつもの事。ここで落ちた事もあるので、頭を空にして取り付く。一段上りあがるとピンがある。プロテクショ ンを取り、フェース状を抱くようにズリ上がる。小さいスタンスに立ち込むと2ピン目が取れる。ここの乗り越しが核心なのだろう・・・。いつもはフリクショ ンで左足を耐え、上のカチホールドに左手がかかり、右足が決まると核心を抜ける・・・ハズだが、チョンボして抜けてしまう。後は階段状になりエイヤー!と 平行ピンに到達する。上から見るフォローは、空中を泳いでいるように見える。それにしてもポカポカな日差しである。
 最終ピッチをスタスタ登ると終了点。握手。何事もなく・・・の安堵感と、興奮気味の達成感で、握手と言う行為が岩登りには不可欠の様な気がする。さすが の私でも、女性の手を握り、デレデレする余裕は持ち合わせていない。記念撮影をしてギアの片付け、じんさんは自分で作った弁当・・・、私も自分で作った弁 当(今頃、子供たちも学校で、ママもパート先で、私の作った弁当を食べているだろうなぁ・・・。)を食べる。じんさんに彩りが良いと誉められたが、心境は 複雑。今日は洗濯物干しがないだけでも楽な昼だなぁ〜と、思う自分もいたりする。
 

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6: 30自宅発----佐土原駅----9:00槇峰上バス停----9:30交通規制手前の空き地----10:10取り付き----10:25登攀開始- ---11:303P終了点----13:18終了点----昼食----14:10下山開始----14:50千畳敷----15:15駐車位置--- -日之影温泉----帰路----18:45自宅着
 
参加者 ぱぱ まま 長女 次女 長男 次男 ゲスト
出欠           じんさん
年齢 47            
ピーク(山行)合計 307            
 
 
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