水流渓人のページ「登山日記」No.242
 
2006/11/08

「中央稜ルート」下部

大崩山・小積ダキ

象岩下のトラバースから、谷に小積の影が映し出された
2Pルート核心となるコーナー乗越し 3Pから小積のピークを見る 4P終了点近くのクラック
 

  
 前夜、祝子川温泉「美人の湯」下の駐車場にて寝る。2時半頃、到着した長崎ナンバーの組が、大声で喋りテント設営したので、睡眠を邪魔されてしまう!頭にきたタエちゃんは怒鳴ったらしいが、私は夢の中・・・・。
 4時起床、朝食を済ませ登山口へ向かう。平日でも数台駐車している所が、この山の人気を物語っている。ヘッドランプの灯りを頼りに、5時5分から歩き始 める。山小屋を目安に歩いていたら、50分で渡渉の橋に到着した。咳払いが聞こえたので、先行の方がいて驚いた。朝日を浴びる小積ダキの光景をまってい らっしゃるのか・・・挨拶をして橋を渡る。ワク塚コースと別れる最後の水場辺りから、沢を詰めあがる。少し北壁に入りすぎ、引き返し20分のロスとなる。
 1P・・・古いリングボルト主体のボルトラダーをアブミの架け替えで上がる。考えると「恐怖」の境地に気持ちが行くので、ただただ上へ・・・。チムニー 上の凹角の中で終了。実に疲れる確保位置である。岩の隙間の中にタエちゃんを座らせ、ビレーしてもらう。私は宙吊り?ハンギング状態。寒い!
 2P・・・ハング気味のコーナーを越えて、40mのボルトラダー。このコーナー越えは、実にきつかった。アブミの練習不足を実感する。なにがなんで も・・・、なんとしても・・・「上へ」とそれだけを考えてていた。辛い長いピッチだった。この時点で、時間切れが決定付けられたが、一生懸命頑張ったので 妙に爽やかな気分になる。正面のワク塚がフルスケールで迫る!
 3P・・・ようやくボルトラダーに快適さを感じる。ずっとリングボルトは不安一杯で、「まるでロシアンルーレット!」と言った小松の親分の気持ちが判る。隣の蜘蛛の糸ルートを偵察するが、ここも厳しそう!!
 4P・・・フリーで右斜めに上がると、一旦テラスとなる。ハーケンの垂直壁を少しA1で登ると、楽しいクラックを踏ん張り4Pの終了点。13時30分。上部断念を決定する。
 ロープを仕舞い、中央ベランダへ移動する。崩壊後の荒れた坊主谷に一旦降り立つと、登攀具を片付け行動食を口にする。後は、気をつけて坊主谷を詰め上が り登山道に出ると、一気に坊主尾根を駆け下る。途中、見返りの塔から振り返った「小積ダキ」は、あの厳しかった人工登攀の気配はなくあくまでもスックリと 聳えていた。
 

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7日/20:00自宅発----21:00道の駅「日向サンパーク」----23:30美人の湯下駐車場
8日/4:00起床----朝食----登山口へ----5:05登山開始----5:55渡渉の橋----7:30取り付き到着----8:00登攀開 始----9:28・1P終了----11:30・2P終了----12:15・3P終了----13:08・4P終了----中央ベランダ---- 13:55坊主谷----片付け・昼食----14:25坊主谷登り開始----14:57登山道----象岩トラバース----15:30見返りの塔- ---16:28川の渡渉点----16:50下山----祝子川温泉・美人の湯---19:30自宅着
 
参加者 ぱぱ まま 長女 次女 長男 次男 ゲスト
出欠           西都山岳会
年齢 47           小松の親分
ピーク(山行)合計 297           タエちゃん
 
 
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