水流渓人「hot-news」

2010年7月7日(七夕)

西林山(せいりんざん)786.1m・・・シダに覆われた登山道は、実にジャングルみたい!

 

 梅雨間の晴れ間・・・。今日は「七夕」である。七夕は、親父の命日でもある。「今夜は、天の川が見えるかな?」去年は、夜の真っ暗な墓地に皆でお参りに行った。親父が亡くなり27年が過ぎ、私は今、親父の死んだ年齢を生きている。去年、墓前で、次女の受験を見守ってくれ!と祈った。
 私は、息子として、親父に何をしてあげたのだろう?と、いつも心の何処かに、その思いを抱き続けている。いや、してあげられなかった負い目?を背負って いるかの感情を持っている。もう少し長生きしてくれれば・・・と、言い訳を背負っている。子供にとって、親の早死は可愛そうだと思うと、その年齢になった 今の焦りは大きなものにもなっている。墓前で、折れそうな気持ちをつぶやいてみても、何も語りかけてはくれない。次女が、志望校に合格した時、私は複雑に 絡まった自分の思いや、感情や、悩みや、弱さや、強さやを、解く必要があると感じた。自分の身辺を、もっとシンプルにしたいと思った。娘は、私に頼る事無 く、自らが選び努力し進学した。周囲で、慌て動揺した私が、実に恥ずかしく思えた。亡き父親に、果たして息子の私は何を相談したかったのだろう・・・?い や、生きていても、相談はしなかったはずだ!娘がそうであるように、自分で進むべき道を切り開かなければ、きっと後悔する事を、人は本能的に兼ね備えてい るものなのだろう・・・。いつも、そうだったろ?!何かする時、心には自分で決めた方向があり、たとえ反対されても、アドバイスされても、歪まず今日まで 来たはずだ!そして、たまたま私の両親は、私の決めた事に一度も反対をする事をしなかった。いや、それ以上に、いつでも応援してくれたじゃないか!そんな 思いがこみ上げていた。折れそうな気持ちを、たとえ生きている親父にぶちまけたとして、答えは自分の中にしか無い!そういう事だと、亡き両親は教えてくれ ているじゃないか!
 しかし、今の私は、穏やかでいいんだ!そっと・・・でいいんだ!ゆっくりでいいんだ!そう思うように、そう行動するようにする事を、とても難しく感じている。

 
  
東郷町「仲深橋」バス停から左折する 気象観測機の所から登る
   
 
蒸し暑い!そして、急登が始まる。 シダが増えてくる。


  水曜日、ママは仕事を休んだ。長男・次男の迎えは、長女がしてくれる事になった。いつもの就学間登山ではないので、県北の方に・・・と話してはいたが、前 夜ゆっくりと計画する暇も無かった。そう言う時の、「宮崎百山」である。事前の資料は印刷済みなので、ファイルさえ携えればなんとかなる!その資料内で、 ママに決めてもらった「西林山」である。
 6月2日に登った「
式部岳」 で、私は右膝に痛みを抱えてしまった。あれこれ対策を試みたが、痛みが引くと膝が後ろに曲がり過ぎる感があり、スコッと抜ける感覚で、カクッとなり、正常 な歩行では無かった。夜のウォーキングだけは、週4回程度続けてはいるが、どうした事だろう・・・?実際、1ヶ月山に行かず・行けずで、休みをダラダラ? (ゆっくり?)(穏やか?)に過ごしていた。いや、自分的には、どうしても無駄に過ごしていたとしか思えない!!が、まぁ良し!の納得感もあった。・・・ で、その「膝試し山行」となった。

 
  

ようやく樹間から視界が得られる。 さらにシダが道を覆いつくす。
 
 

尾根コース・谷コースの合流点・・・
と言うことは、今、尾根コースを来たんだな!
シダが多いからだろか!目印は豊富にある。
 
 

 息 子達を駅に送ると、洗濯を片付けているママを迎えに一旦帰宅し、駅とは反対の日向市美々津を目指す。美々津から左折し、東郷町「道の駅」を迎える。ここ は、地域の物産や手作りの惣菜・弁当が並んでいる。まだ8時半頃なので、陳列は豊富!しかも安い。お寿司、おにぎり弁当、そして、美味そうな「おはぎ」 と、自宅で欠品していた「一味」を購入する。その駐車場で、パクと朝食。
 道の駅から、南郷村方面へ国道446号線に乗り、「仲深橋」バス停から左折し橋を渡ると、直進し杉林に入る。少しで、またまたなんでだろこんな所に立派な林道「西林・神陰線」に出くわし、右折すぐで「気象観測機」
(正式には、「宮崎県水防テレメータ楠森橋水位雨量観測局」というらしい)の鉄塔である。そこが広場となり登山口となっていた。
 地形図を見ると、実に急登だが尾根が強くなく、後半の登りは少し慎重に・・・と、語っていた。まぁ、目印は多かったが、シダやたくさんの落ち葉が踏み後 を見えなくしていたので、案外楽しめるルートでもあった。しかし、この時期(夏場)は、マムシも多い。復路は「谷コース」を辿ったが、道はほぼ消失しかけ ていて、突然足元にマムシ君!は、あまり楽しい状況ではないよなぁ〜!いつも大口を叩くママが、藪や蛇の要素が強まると、実に貞淑な妻になる。

 
 
稜線に出ると山頂は近い! 「西林山」山頂11:40
 
 

 山頂から、少し先に行くと、尾鈴方面に視界が広がっていた。そのまま先へ進むと、観音滝・百姓逃さんの道になるのだろう・・・。久しぶりに晴れた今日、視界は遠くまで届かなかったが、意識ながらの登りだが、膝の痛みをあまり感じずに山頂に立てて満足である。
 
 

  山頂では、まだ空腹を感じなかったので、高野槙の大木のある所まで下って昼食とした。肩の突端に立つ高野槙は、実に威厳がある。おまけに、二股の穴からヘ ビが垂れ下がっていた。なんと縁起が良い事だろう!!景色を眺めながら、時折フワァ〜と感じる涼しい風に包まれ、自宅製弁当で腹を満たし、食後に道の駅で 買った「おはぎ」をいただく。「下山したら、お舟出の湯に入って、ゆっくりしよう!」
 
 
青空が広がった・・・山頂を振り返る。 坪谷川の蛇行が見えていた。
 
 
おっ!藪から「マムシ」縁起良過ぎだ! ミツバチのウトに蜂が黒集りだ。
 
 

下水流の部落から見上げる西林山は、急峻な北面である。
 
 

  下山は、分岐から「谷コース」をたどって見たが、すでに道は消失しかけ、シダの藪漕ぎとなった。目印さえ見失いそうになりながら、ふと見た地面に「マム シ」がデン!と構えていた。しかし、崖にふさがれた谷を右にトラバースすると、すぐに杉林に合流し登山口の林道が視界に入る。なんとか、痛みを感じずに下 山出来てホッとした。車に乗ると、クーラーボックスに積み込んで来た保冷材を右膝に縛り温泉を目指した。
 のんびり、日向「お舟出の湯」の露天風呂から日向灘を眺めた。フワリ吹く風が心地よくてうとうとしてしまった。ふと見えた股間の、可愛いオチンチンの先 に、ダニが張り付いていて眠気も冷めた!まだくっついていただけで、噛み付いていなくて良かった!!
 
 帰宅し、のんびりしていると、長女の運転する車に、弟2人が行儀良く乗って戻ってきた。制服のままだが、早速、親父の墓地へと向かい手を合わせた。今夜、天の川・・・見えるかなぁ〜!

 
 

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自宅発7:15----東 郷町・道の駅8:30----登山口9:00----登山開始9:18----分岐合流点10:05----稜線11:30----山頂11:37--- -下山11:50----高野槙12:15----昼食----谷コース13:08----登山口13:40----日向「お舟出の湯」----帰宅-- --自宅着17:30

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