いわゆるピークハントに出かけた。九折越に近い、黒仁田林道からの登山口を選ぶ。春?という寒さで、霜柱がギッシリの登山道をザクザク進んで、九折越に
到着する。天気も良く、冬枯れの樹間から、傾山、そして三つ坊主がスッキリ見えていた。小屋横を通り抜け、登山靴がスッポリ埋まるほどの落ち葉の縦走路を
歩く。
私には、何が見えているのか・・・。しばらく、そんな事ばかり考えていたが、一歩踏み出す自分の足元さえ見えれば、それでいいと思うようになっ
た・・・・?いや、思うように努めている。いつも感じるのは、人の目は前を見ているのに、なんで耳は横に付いているのだろう?だから、周りの事ばかり聞こ
えてきて、見えている前を信じられなくなってしまうのだ!でも、冬枯れの縦走路を歩きながら、私には心休まる新緑の景色が見えていた。その方が変だが、少
しそんな前向きな気持ちになっている。これから、出来る限りニューピークを目指して山歩きをしようと思っている。
なだらかな稜線が目の前に広がった。笠松山からの眺望は、この厳しい祖母・傾の縦走路にあって、穏やかぁ〜な景色である。惜しい気持ちのまま本谷山を迎
えた。なんか、義無感に駆られ、とりつかれた様に歩く夜のウォーキングではなく、本当に愛おしい気持ちで歩く時間は貴重だ!気持ちまで入れ替えてくれるの
は、自然の懐の成せる業だろう・・・。日常からの逃避に山を選ぶのは実に苦渋の選択に感じ、日々に戻ると余計強いストレスを感じる。私にとって山歩きは
何?自分を見失うより、山を歩く意味を見失いかけている。悲しいなぁ〜。無意味でも今はいい。そこに行けばなんだかホッとするみたいだし・・・。
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