杉ヶ越トンネルは、2000年6月以
来である。その時は、傾山に単独で登ったが、山歩きを始めた頃で、20回ほど繰り返すアップダウンに、辛さだけの思い出しかない。杉ヶ越の登山口は、傾山
とは反対方向に夏木山方面へと歩く登山道が抜けている。祖母・傾を縦走し、そこからさらに大崩山へと足を伸ばす大縦走をする健脚登山者のコースとしても知
られている。私の夢は、普通に「祖母・傾縦走」であるが、ここ数年で、断片的に歩いており、少し夢も近づきつつある気がしている。
登山口からは、人工林の中を少し歩くと、傾山と道を分ける「杉ヶ越大明神」に突き当たる。「新百姓山へは、神社右の尾根へ」と書かれた案内板に従う。尾
根に入ると自然林で、ずっと日陰を歩ける。汗の噴出す頃、傾・二つ岳方面の視界が広がる場所に出る。水分補給と、息を整えるのにはもってこいの休憩ポイン
トだ。風は涼しく、背中とリュックの隙間にも風が流れ、気持ちよく汗を乾かしてくれる。
おっと!という感じで、正面に巨大なブナを見る!根っ子に腰掛け、休憩したくなる。自然からの息吹?現実には。何をどう?と表現は出来ないが、そばにい
るだけでスゥーッとしてくる感覚・・・、大自然に感じる瞬間なんだろうか?ヒメシャラの混じる自然林は明るく、味わいながらゆっくりペースで新百姓山の
ピークを踏む。展望はない。
すでに、夏木山までは挑戦しない気満々?なので、さっさと桧山のピークを踏みに向かう!30分ほどで桧山だが、そこからの展望は素晴らしかった。特に、
木山内岳・夏木山・五葉岳・大崩山・鹿納山などが一望で、同定するのは特に楽しいひと時でもある。昼食は、ヒメシャラの森がいい!と思っていたので、眺望
を楽しんだらさっさと引き返す。
ん!悪くない山行だわ!!と、思えた。この時期、シコクママコナばかりで、他の花は楽しめない時期だった。
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