カタクリの花・・・と、思っていた。「今年は、どこも開花が早いからね・・・。」の声を聞き、まだ会った事のない「ヤマシャクヤク」を目指すことにした
のは前日だった。じゃ、どこでその花を見るのか・・・となったが。数年前から、所属の山の会の皆が良く行く「時雨岳」を目指すことにした。目指せる事に
なったのは、長女が次女の迎えを引き受けてくれたからだ。祭日なのに学校では、模試がある・・・そう!彼女は受験生だからだ。
自宅から佐土原駅経由の上椎葉(登山口)だと、4時間を超した。すこぶる良い天気に、そして秘境「椎葉」の素晴らしい自然に、何も言うことはない・・・
その価値ありの地だと思う。今回は、以前に来た白鳥山も周回することにした。時雨岳の登山口は、その白鳥山御池登山口の手前にあった。砂防堰堤からと調べ
ていたので、注意しながら車を走らせると、標識を見つけた。すでに4台ほどの県外ナンバーが駐車していた。
ゆっくりと登り始める。林床には、今から花を咲かせる「バイケイソウ」の群落が点在していた。自然林の中の登りは、気分がいいが、最近の登り始めは1時
間ぐらい左の脹脛横の縦筋が痛くて仕方ない。ようやく痛みが薄らいできた頃、鹿避けネットに行く手を阻まれた。とりあえず左に回り込んでいくと、段々高度
を下げ、山頂向こうの尾根まで見えてきたので一旦戻り、今度は右へむかうと、すぐに展望が開け、白鳥山の展望が広がった。団体さんがネットの中から戻って
きて、出入り口を教えてくれた。なんか説教みたいな、お節介みたいな執拗な「入ったらちゃんと閉めて下さい!」を連呼しているおばさんがいたのには、チ
ト??である。祭日や土日に登ると、なんと教え好きというか、自分の考え行動を強要しようとする人の多いことか・・・。そう思うのがおかしい私なのか?平
日の誰にも会わない山行を続けてきた後遺症なのか・・・しばし考えてしまう。白鳥山方面から来られた方に聞くと、たくさん咲いていたと教えてもらう。気を
落ち着け、時雨岳の山頂をあとにする。
白鳥山へ向かう縦走路の南面は、それはそれは群落が広がっていた。運良く紅サシの入ったヤマシャクヤクにも出会えて、それはそれは嬉しくなってしまう。
気がつけば鞍部にさしかかり、市房山方面の眺望が広がっていた。腹が減っていることに、ようやく気付き休憩をした。
白鳥山は、以前のままだった。落ち着いた自然林の濃さ・・・平家落人の住居跡・・・御池周辺の石灰岩ドリーネ・・・、足の痛さも、腰の痛さも忘れ、自然
に溶け込もうとした。あっという間の下山は、なんだか名残惜しさだけを感じた。惜しむように、確かめるように車道を戻ると、今日は帰宅時間は気にしなくて
良い事に感謝した!温泉に寄って、夕食を食べて帰る。その気持ちの余裕が嬉しかった。家族の成長なのだろうか・・・?
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