どこ行こうか?と考えつつ、珍しい土日の休みを迎えていた。子供らは、土曜は普通に授業なので、土曜は普通?に過ごした。いや、午前中を自宅で雑用し、
午後から宮崎市内へ買い物、夕刻学校へ迎えに行くのが「普通に過ごす。」という状況なのか判らないが、登山的に見れば「折角の土日連休なのに・・・。」と
なるのだろうか?ささいな日常を、社会通例的な休日取得家庭的に過ごす事に、本当は強い憧れと執着を持ち、出来ないので極度のストレスと恨み辛みを抱いて
いる。いや、だからこそ自然に触れて歪みを修正しているのかも・・・。
岩登りを考えていたが、ママも参加させたかったので「アケボノツツジ登山」にしようと決め、せめて未踏のピークと思い、長男がらみなので「古祖母山」
にした。2000年の10月に、小学一年生の長男を、学校をさぼらせて連れてきた。雨での敗退だったが、あれから、小学校と中学校を卒業し、しっかりした
足取りの息子を見ていると、早いもんだと感じた。同時に、出た腹と上がらぬ肩をかかえ、ヒーコラついていく我が身を見ると、確実に50歳だと悲しくなる。
当日、高千穂町内〜天岩戸神社では、マラソン大会が計画されていたみたいで、通行止めの10分前に、危うく通過出来た。尾平トンネルを抜け、大分側へ出
ると、正面に大障子が見える。歩き始めると、いきなりの息つく急登だが、すぐにアケボノのピンクが出迎えてくれる。40分で縦走路へ出る。9年前に来た時
の縦走路出合いは、笹が密生し、深い森を感じたが、今回、笹はまったく無くなり、明るい。見様によれば、荒廃した感じも受ける。でも、縦走路からの眺めは
素晴らしかった。大障子岳〜祖母山・天狗岩、ため息の出るパノラマだった。好天に恵まれ、歩いている事にすら感謝したくなる。山に来ると、自然に触れる
と、素直に「感謝」する気持が出てくる。日頃、悩みや文句ばかりを抱えようと心が沈むが、山に来ると感謝する気持ちが湧き上がってくる。「これだな!」
途中、何箇所かの展望所からの景色を楽しみ、名所?の梯子を通過して山頂に到着した。日曜日・・・、人に会う。言葉を交わす登山は、私には少ない。山頂
で、記念写真を写し、木陰で昼食をする。気持良すぎて、昼寝がしたくなってきた。障子岳まで足を伸ばそうかとも考えていたが、ママの調子がいまいちで、
ゆっくりする事にした。
復路は、縦走路の分岐から宮崎県側に下山してみた。傾斜は緩やかで、ヒメシャラの多い自然林は、なんとも心地よかった。「天の岩戸神社に寄ってみよう
か!」「早く帰って宿題せんといかん!!」「どこかで夕食食べて帰ろうよ!」「アケボノが見れて良かった・・・、一番好きな花やわ!」「縦走路・・・いい
なぁ。」
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