根占・立神公園を過ぎると、すぐに左へ舗装林道が入っている。800m程で、作業小屋があると記されていたが、廃虚があるなぁ〜と過ぎると、いつまでも
小屋らしいものは無かった。引き返すと、やはり倒壊した小屋がその小屋で、手前に2台駐車のスペースがあった。支度を整え、そこから伸びる登山道へ入る
と、すぐにみかん畑となり、前方に鬼岳が見えてきた。
第一分岐から左に進路を取ると、沢を渡り第二分岐となる。左へは西岩稜だと思う・・・右に進み、谷を詰める感じで進むと岩の基部へと達した。さらに右に
進みながら、サブマリンカンテの取り付きを探す。あれこれ探して、「ここだ!」と決めたが、どうしても納得できず、私だけしばし上に探しに行ってみた。実
際、あと少し!という所まで来て引き返していた。「たぶん、ここだろ!」と取り付いてみだが、ルート図のグレードどころではなく5.10cぐらいある。
2Pも5.10aぐらいある。そして、3Pが無くなった。右往左往して、登りあがった岩から見ると、なんともっと左方にサブマリンカンテが見えていた。
【サブマリンカンテ】
1ピッチ(30 m,5.9)小凹角よりスラブ
2ピッチ(30 m, 5.8)リッジをたどりマイクロコルへ
3ピッチ(25 m,5.9)カンテ状
4ピッチ(30 m,5.7)右からカンテ
5ピッチ(30 m, 5.8)リッジの上をたどり、軽い段違いを乗り越す
6ピッチ(30 m,5.7)スラブを右へトラバースして直上
ピーク3 m程ボルダー?
懸垂下降・・・南側に35m程度の快適な下降
1Pには倒木が覆いかぶさっていたが、抜けると青空が広がった。快適なルートを登ると、今度は下方に光る照葉樹林、その向こうには海が広がっている。本
当に爽快なマルチピッチ「サブマリンカンテ」である。傾きかけた夕日が、正に開聞岳の横に沈もうとしていた。間違ったせいで、ピークで十分に景色を堪能で
きなかったが、空の「青」と、森の「蒼」と、海の「碧」が目に焼きついていた。慎重に懸垂下降を終えると、ライトを点灯しての下山となる。谷・沢を意識し
ながら、地形のみ感じ下山し、第二分岐へたどり着く。後は、登山道を駐車位置へ辿った。
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