水流渓人のページ「登山日記」No.306

 
2008/5/6

「三方岳」椎葉/南郷村
1479m

   
ブナの新緑 山頂にて アケボノツツジ
 

 
 
三 方岳(さんぽうだけ)の登山口となる「大河内峠」までは、在住の西都市からは2時間程度だ。国道219号線から、西米良村村所を目指し、途中橋手前から 265号線に右折するとひたすら標高を上げて車を走らせる。途中、車を止めて、渓谷を覗き込み新緑を眺めながら、朝食のオニギリを頬張る。
 大河内峠に着くと、4台ほど駐車していた。まだ支度をしていた方と、少し話すと尾崎山へ行かれると聞く。この峠は、北へ「尾崎山」、南へ「三方岳」への 登山口となっている。「三方岳は、3時間ぐらいかかるんじゃないですか?」と聞かれたが、初めてだから判らないと答え歩き始めた。
 しばらくは、右に自然林、左に人工林を見ながら歩くが、結構な急な斜面である。ゆっくりじっくり登ると、最初のピークが来た。振り返ると、南郷方面の山 々がグルリと見えている。三角点のある次のピークまで、ゆっくりとしたペースだが、実に良いペースで足を止めずにママもついてきた。「自然が濃くて、新緑 が綺麗で、大好きな雰囲気やわ!」と、あまり語らないが山を楽しんでいるのが伝わってきた。ここから、一旦、120mほど高度を下げる。帰りの登りを考え ると嫌だなぁ〜なんて思いながら歩くが、景色と雰囲気の良さに、すっかり登りなのか下りなのかは問題ではなくなっていた。
 山頂からは、石堂山・市房山が見えている。特に、三方岳から稜線のつながる樋口山・石堂山への曲線が、実に鮮やかに見えている。きっと縦走するぞ!と意 気込んでしまう景色だ。見ながら食べる弁当は旨いに決まっている。木陰が涼しい季節になり、こうして新しいピークを踏むたび嬉しくなってしまう。家族で始 めた登山も、少し違う展開になりつつあるが、ずっと歩いていたいと考えている。何を目指し、何に感動し、それを価値とするのかは判っていないが、理由など 要らないのが自然との触れ合いなのではなかろうか?ものさしは常に自己の内部にあるのだから、いつもそれで測ればいい。誰と比べてとか、経済的にどうのと か、あまりにも無意味な気がする。私達が焦り、追いかけようとする自然の移ろいは、きっとそんなちっぽけな人間の期待など考えてやいないはずだ。あくまで も自然に四季を重ね、歳月を重ねている。
 今度はいつ来ようか?紅葉の時期がいいかも?気に入ったママは、いつになく嬉しそうにしていた。花や雪や、そんなものでなくても良い、森の記憶が私達に 残った。そこに、時間の経過など必要ない気がしていた。来た道を戻るのだが、あまりにも早く下山した気がした。こんなに近くに、本当の森があるなんて、そ れだけで嬉しくなっていた。
 

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自宅7:00----大河内峠9:45----登山開始9:55----1367ピーク三角点10:40----山頂11:58----休憩・昼食----下山開始12:56----下山14:46--------自宅16:30
 
参加者 ぱぱ まま 長女 次女 長男 次男 ゲスト
出欠          
年齢 49 48          
ピーク(山行)合計 375 137          
 
 
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