朝、すったもんだして・・・メンバーとなったママと次男である。文句言うどころか有難い事である。出発時間が遅くなっても、いける山は山の数ほどある。いわゆる幸せな環境である。
ん〜っ・・・「オサレ山」か「雪降山」だなぁ・・・と、自宅を出発。西都の山シリーズ第3弾だ!と、呟きながら銀鏡を目指す。翌日は、「烏帽子岳山開
き」だと一目瞭然の横断幕が掲げてあった。銀鏡郵便局前から右折して橋を渡り、川沿いの道をたどる。途中から砂利道になると少しで登山口の標柱が表れた。
素晴しい青空である。往路、助手席でいつも爆睡のママも、えんやこら!と身支度を整える。
米良の山は、急登が特徴である。足場の悪いザレた場所も多く、谷の崩壊地も2回ほど横切ったりした。標高差600m程の登りだが、結構堪える。200m
の標高差を目安に休憩を入れ登る。2時間17分の登りで山頂にたどり着くことが出来た。展望の無い山頂ではあったが、登山道の配置は結構楽しめる設定で
あった。山頂に捨てられたゴミを拾いながら、なんで自分の名前を山頂に貼り付けなければいけないのか?分からないゴミを拾い集めて昼食にした。
あちこちから開花情報を聞く中、まったく?花に出くわす事も無い山登りだった。でも、ゆっくりとたくさんの事を味わえる1日でもあった。あれこれ山の良
し悪しを言う事はない。地形を楽しみ、メンバーを楽しみ、鳥の声に耳を澄ました。新しい山頂を踏み、気分悪いはずがない!ママが少しぼんやりしていたの
は、大阪の両親の事に思いを馳せていたのだろうか・・・。それなら・・・と、簡単に戻れる距離でもない。ましてや、いつまでも若く元気だという確証も無
い。ふと、そんな状況を話し合ったりしたばかりである。集中できないママの歩きは、慎重さに欠け、次男に上から落石を起こしてしまった。運良く大事に至ら
ずに済んだのが幸いであった。忙しい!は、言い出したらキリが無い事は夫婦共通の認識である。だから、こうして状況を認めながら無理してでも山へ出かける
のである。時間を犠牲にしているのではない。やらねばならない事を後回しにしているのでもない。こうして、相手の息遣いを感じ取れる距離で歩く事ができる
のは、登山しか無い様な気がしているからだ。心洗われ、また日常に戻った時、素直に気持ちを表現できる夫婦でいられる。
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