ゲートの開閉時間に左右される登山口である。県民の森に指定されたひなもり台は、設備の整ったキャンプ場がある。その管理・運営は宮崎県が行っている。
ゲートは8:30〜17:00、管理者の勤務時間同様の開閉である。まず思い浮かんだのは、「公務員山行?」なんちゃって・・・。遊びにも拘束時間あ
り???なんちゃって・・・。
霧島ではお馴染みの、親切で詳しい大幡山岳会の設置された案内板通りに進めば、その通りに歩ける。登山開始とする「登山届けポスト」の近くに駐車する
と、すぐ鹿児島ナンバーの4WDが並んで駐車した。小学生の女の子二人とご両親、なんとも微笑ましい家族登山の光景に、思わずこちらまでウキウキしてしま
う。「いつも山登りしてるの?」と聞いた私に、小学4年生だと言う女の子は、「霧島は、結構登ってます。」と答えた。山域で答える所が凄いナァ・・・と、
これまた愉快になった。
林道をしばらく歩くと、右へ登山口があった。だいたいガイド本を詳しく読まない私は、すぐさま右折する。先行していた家族は、立ち止まったが付いてこな
かった。第一展望所まで、吹き出る汗を拭きながら到着し、あらためてガイド本のコピーを読むと、私達が歩いているのは、桧林コースだと判った。家族連れ
は、その先の自然林コースへ向かったのだろう・・・。第2展望所を過ぎ、最初の渡渉点辺りで、左から元気な女の子の声がしていた。しかし、急登はそんなに
は続かず、しばらくすると左へ横移動しながら自然林コースと合流し、丸岡山への分岐を迎えた。
丸岡山へ登山道は、霧島にあって珍しく自然の濃い景観である。それをママにも見せたくて、丸岡山へピストンするようにした。ある程度高度を上げると、一
気に視界が広がり、霧島連山・大幡池が一望できる。それもまた、ママに見せたい光景であった。山頂で、チト座り込み小休止!
続いて、引き返すと大幡池への下降口に出会うが、下りずにそのまま進んで大幡山のピークを踏み、すぐ引き返して大幡池のほとりで昼食にする事にした。潅
木の間を抜けると、左に視界が大きく広がりこれまた感動モノである。あっと言う間に大幡山の山頂に至る。景色を楽しみ、来た道を引き返し、大幡池へと降り
る。山頂側からの池への下降路は、結構歩き難い。そして結構長い。薄暗いトンネルみたいな道を降り、池で一気に明るく開ける。座りやすそうな小砂利の場所
に腰を下ろし、昼食とした。しばらくゆっくりして、その異空間を楽しんだ。
下山は、折角なので自然林コースを通る。桧林コースと比べると、幅の広い登山道だが、踏み後がえぐれ、歩き難い感じがした。終始、景観と自然を満喫でき
るコースだと思った。下山で、しばらくぶりにママの左膝に痛みが出たのが心配だ。久しぶりの、夫婦だけの登山に送り出してくれた子供たちに感謝する。こん
な時間を持てる事は、とっても贅沢な気がした。
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