久しぶりに同行する事になった熊本のじんさんに、これまたとっても久しぶりのF先輩で
ある。上手い事絡んできたのは、咲く時期となった「ミヤマキリシマ」である。霧島当たりに・・・と、誘い出したじんさんとの山行・・・。その夜、珍しいミ
ヤマキリシマの変種を掲示板に投稿していただいたF先輩。「どの辺りに・・・?」の問い合わせ電話をしたら、「案内するよ!」の嬉しい返事だった!
小林ICの出口で待ち合わせたじんさんと、えびの高原越えで高千穂河原を目指した。平日のえびの高原は、いつもまばらな人だが、花期であるミヤマキリシ
マ目当ての観光客や登山者がたくさんいた。大浪池登山口を過ぎ、左折して高千穂河原に到着すると、これまたたくさんの車で驚いた。小学生の遠足?登山?も
来ていて、さながら祝日の観光地を思わせる雰囲気である。すでに到着していたF先輩に挨拶をし、じんさんを紹介し、支度をし、出発した。
マイナーコース?・・・穴場コース?は、人に会わないから得した気分になる。霧島の山々を眺めながら、周囲はミヤマキリシマのお花畑である。こんなト
レッキングは、本当に珍しい。全行程15kmほどだが、標高差は200mぐらいであろうか・・・。読図の出来る人ならすぐ理解できるだろうが、起伏の少な
い地形は楽だが迷いやすい。熟知していればこそのコースである。そして、それは今までに見たこともない経験した事もない「霧島の桃源郷」であった。ため息
しか出ない。これほど見事なミヤマキリシマには出会ったこともなかった。同行のじんさんも、この花に対するイメージが大きく変わったと漏らしていた。そん
な花に囲まれて、久しぶりに山でビールを飲んだ。家でもひかえ気味のアルコールだが、「じんさん特性のハーフ&ハーフビール」は、なんとも心地よい気分に
させてくれた。
もう一つ、私は梅雨限定の滝がえぐった地層に感動した。地形図では起伏が少なく見えるが、確かに谷と尾根は発達の途中である。火山爆発による火山灰は、
多くの樹木を焼き尽くした。一気に降り積もった火山灰の中で、大木は「炭化木」となったのである。雨の伏流水は、堆積した火山灰を浸食しその歴史をあらわ
にしていた。なんという地層の力強さであろう・・・。今未だ霧島の山は成長を続けているのだと感じた。地球の鼓動を聞いた気がした!深い、本当に深い霧島
の大自然を感じた。と、同時に案内してくれたF先輩、同行してくれた仲間への感謝も強く感じたのである。だから歩くんだ!と、形でそれを感じた1日であ
る。
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