野宿した峠からは、宮島フェリー乗り場までは近い。GWの混雑を避けて、できるだけ早めの行動を心がけた。案の定、フェリー乗り場に近い駐車場にはすんなり入場できた。乗客の中には、前夜からこ駐車場で車中泊した観光客もいた。
宮島に降り立つと、紅葉谷へと向かう。まだ開いていない土産物屋を横目に見ながら歩く。厳島神社が正面に見え始めると、左に「ロープウェー」の標識。こ
のロープウェー乗り場と登山道?遊歩道?が隣接している。立派な旅館の庭園をぬけると「紅葉谷公園」へ右に進む。新緑と沢風を感じながら、整備された遊歩
道を歩くが、結構な購買である。一気に汗が噴出す。1時間程度でなんとか稜線に出た。左方向はロープウェー駅、右方向は山頂方向である。ここから、見下ろ
す瀬戸内海の景色はみごとだった。急な登りの後だけに、実に嬉しいパノラマである。
しばらくで、弥山本堂に飛び出した。りっばな堂の立つ弥山は、歴史を感じる場所である。観光とは言え、歩いて標高差500mを登れば立派な登山と言え
る。金を使う事より、もっと価値の高い観光を体験できたと思う!子供達は、ブツブツ文句もいいながら歩くが、しっかり山頂を踏む事を諦めない。山頂の展望
台で、360度の景色をじっくり楽しみながら、吹く風が気持よかった。売店で買う高いジュースの意味も、子供達は汗だくで担ぎ上げるおじさんに出会って
判ったみたいだ!コインさえ入れれば・・・の自動販売機ではないと理解できれば、そこで飲めるジュースの意味を理解できたはずだ!じっくり眺め、休憩をと
ると下山は「大聖院コース」へ足をむけた。
大聖院コースの途中で、少し行動食を食べる。一気に下って、「厳島神社」と「牡蠣」と思っていたが、大聖院コースは土砂崩れで封鎖されていたので、さら
に奥の位置となる「大元谷コース」へ足を進めた。さらに登りが出てくると、気分的に辛かったが、登りつめて見えてきた景色は素晴しかった。屋久島を思わせ
るような巨岩の尾根が、一気に海になだれ込んでいる様にスケールのある景色に、なんだか得した気分である。涼しい「大元谷コース」で、高度を下げていく
と、正面に海が見えてきた。
厳島神社を見学し、並んで「牡蠣」を食べると「弥山」まで制覇した私達は、「宮島」の価値をたくさん吸収できた気分で帰路のフェリーから島全体を眺めた。
|