1P/4級は、第一スラブの取り付きと同じだが、途中から左に行く第一スラブルートと分れ、そのまま直上する。35m付近に平行ピンが出てくるが、ロー
プを50m一杯に伸ばし、立木でビレーする。フォローの小松の親分は、そのまま直上し、ブッシュに消えて第3スラブより少し手前でピッチを切った。
3Pは、2.5スラブルートの核心となるピッチである。手強いトゲの密集する藪を突破し、5m上のテラスに立つ。平行ピンは無いが、ここから確保した方
が、リード者にとってはより安全?心強い。コーナーを乗り越しきついスラブを直上する方が、左ルートで8級-。右のやや階段状を行くのが5級。口では5級
と言いながら、取り付き始めると左の8級-に転進する小松の親分である。2度目とはいえ、この難しいルートをリードするから素晴らしい。フォローする私に
は、ハンガーボルトを超えてからのボルト連打の箇所は、アブミでも一杯一杯であった。しかし、その達成感たるや大きいものがあった。
4P/6級-/35mであるが、3Pを5m手前の平行ピンでピッチを切ったので、草や泥で埋まりこんだ、なんとも恐ろしいクラックのはずのルートを行く
と、まずハーケンの確保位置が出てくる。そこから、少し右の細い木に踏ん張るための右足をかけながら、右には何もないので、苔の多い岩肌をズリズリ登らな
くてはならず、本当に怖い思いをした。3Pの5m+4P/15m程度で平行ピンがあるので、そこで切らないと、それはそれはアヘアヘ状態になること間違い
なしである。そこから20mは、4級程度で楽勝。
5Pからは、もう楽勝?というか、私には快適なのでリードさせてもらう。少し上がりすぎ、またルート図を確認しなかったので、左から入り込んで来る第2
スラブルートを少し登って立木で確保してしまった。そのまま終了で昼食ダナァ・・・との気分で、そのままつるべで小松の親分が行くが、第二スラブ名物「落
ちそうな細引きで結び付けてある岩」が出てきて、2.5スラブルートではないことが判明した。O型の私は、「そのままでいいでしょう!」と言うが、A型の
小松の親分が「折角2.5スラを登りに来たのだから・・・。」と、わざわざ立木を利用して懸垂下降で、間違えた所まで降りてくれた。
6P/4級+/45mも、適度な緊張感のある4級で、メリメリ剥がれる薄いホールドや、苔だらけのスタンスが相当に気持ちの悪いものである。7P/4級
+/35mは、私が行くが、体力低下と疲労、足の痛さに加え、週始めに襲われた「結石の痛み」などが無意識に「恐怖」へと変換してくれたのだろう
か・・・、なんだかやっとことで終了点へ来た感じがした。
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