石堂山を目指すが、林道崩壊の看板を見て、すくざま「市房山」への変更を決めた。まだ家族全員では行ってなかったからだ。
祝日なので、登山口駐車場は満車・・・といっても、マイクロバス2台と普通車8台だが。市房キャンプ場からさらに上の2合目ぐらいになる登山口は、アプ
ローチも良い。道路脇の空地によせて駐車すると、家で焼いた食パンで朝食にする。珍しく監視員の方がいらっしゃったので、少し話しをさせていただき情報を
もらう。こういう情報は、ありがたい。支度を整え、「いってらっしゃい。」と声をかけていただいた。
市房神社への参道となっている石畳には、巨大な杉が立っている。遙かな歳月を思うと、何とも言えない気持になれる場所でる。何とも言えない・・・と言う
のは、何て表現していいのか判らない感じだが、あまりにも偉大な自然に包み込まれ自分の存在が消えてしまいそうなほど之心地よい「感じ」なのである。
整備されすぎず、危なくない程度の登山道である。1つ有難くないのは、「○合目」の標識である。地図で一目瞭然であるので、この合目表示は「山頂目的」
が主となるような感じがしてならず、過程の素晴らしさを味わうにふさわしい素晴らしい山には不必要だとつくづく思う。たまに、人の手が入りすぎ「早く山頂
来ないかなぁ・・・。」なんて所もたまにはあるが・・・。
人の踏み跡が、木の根を露わにし・・・、結局踏みながら歩かねばならす・・・、かと言って山には行きたいし・・・、たくさんの矛盾も感じながら、だから自然をいたわる気持が強くなるのだ!と、妙に結論づけている。
家族で行くときは、少し私の装備は必然的に重くなる。結構背負えだした子供達でもあるが、補助ロープやツエルトや諸々で15sは超える。少し体調がすぐ
れないママの荷物を移し替えると、18s近くなってしまった。おまけに、しばらく歩き込んでいない足には堪える。しかし、それ以上に、子供達の反応をみて
いるのが楽しくて仕方がない。もう、まったく弱音を吐かない次男がいる。歩きながらたくさんの「楽しさ」を見つけ、楽しむ次女と長男。文句を言いながらで
も、付き合ってくれる長女。
9合目で足が止まったママの所にリュックを置き、子供達と私は山頂を目指した。素晴らしい山の山頂であることには違いがなかった。しかし、家族登山で訪
れ、ママを9合目に残し来た山頂・・・と言うことだけでしかなかった。もはや、私達家族にとっての登山は、そういう域に来ていることを実感できた。これか
ら、どこの山であれ、どんな遊びであれ「家族としての本当の意義」を感じ見ることが出来ると思った。ママの待つ9合目には、たくさんの野鳥が近寄ってきて
いた。
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