水流渓人のページ「登山日記」No、113
2002/11/23
比叡山3KNスラブルート
 

2P ルートを外れて遊ぶ 川キョン・小松の親分と
 


 大崩から4日目で、また岩登り・・・。多少気分的には「嫌だなぁ・・。」という気持ちも強かった。川キョンに、大崩の反省も踏まえて『基本動作の確認』に行こうや!と言われて、それもそうだなと決定した。今回は、岩を5年遠ざかっていた仲間・小松の親分(我が子達がそう呼ぶ)も同行である。

 比叡の登山口に到着すると、風が冷たく強い。平日なのに珍しく福岡のクライマー4人が、ギアチェックをしていた。聞けば、第2スラブへ行くという・・・、そけだけで上手なんだ!と思う謙虚な私である。今日は、行動の早さも練習と思い、さっさと取り付きに向かう。
 いつもの取り付きより、もう少し下の下部ルートも1本足慣らしに・・・と言うことになった。9oのダブルでのリードと、3点支持、重心を意識したムーブを頭に描いて登攀開始となる。
 まず、川キョンがリード。私もだが、彼女も23日の大崩の印象が残像のようにあり、足の運びがぎこちない。難なくビレー点に到達して、小松の親分が久しぶりのクライミングシューズが痛い痛いと言いながら、私と同時進行で登る。ここから、40bほどザレを・・・格好良く言うならアンザイレンでコンテュニアスで移動。そして、3KN・TAカンテの基部に到着する。
 私がリード、ここ1Pが核心となるが、2度目のリードなので前回のように行きつ戻りつでは進歩がない。左へ平行移動し直上するところの核心をバランスを保ち重心を意識しながら、爪で押さえるホールドに力を入れ登り上がる、2歩直上したら傾斜も緩く、ホールド・スタンスも増え、一気に松の木のビレー点に到達した。ここは、セカンドを一人ずつ迎える。
 2P、3P、4Pと、川キョンとのツルベでスラブ感触を味わう。休憩も少なくグイグイ登る。ここは、広いスラブなのでどこでも登れるが、やはりトップを引くときは慎重さに欠けてはイケナイのでルートファインディングを慎重にする。

 残り5Pは、以前セカンドだったので、今回トップを戴く、40bW+で少し傾斜も出てくる。3KNスラブ自体V級+のグレードではあるが、ホールドの小さいフリクションクライミングの練習には持ってこいだと思う。このピッチは、程良くピンも打たれていてダブルロープのさばきの練習に良かった。引くザイルの重さが気になったが、平行ピンで「後何b?」と下に叫ぶと「5b」と答えが返る。上の立木に届きそうなのでそのまま直上するが、折れそうな枯れ木なので躊躇していまう。下から何度も「ザイル一杯!」の声が聞こえる。どうも私の声は届かない様なので、左にトラバースして丈夫そうな立木にビレーをとる。声が届かないので、素早くビレー体勢を完了する。下の気配を感じながら常にロープを張り気味にしていると、かすかに「登ります!」と聞こえる。2人を同時に確保するには難しい。ザイルの引っ張り加減がそれぞれ違うので、あたふたしながらもいい練習になった。ようやく視界に入り出すと先輩二人が、楽しみながら登っているのが判り、実に後輩としては、嬉しい光景に見えた。

7:30自宅発--9:45入山--10:00下部取り付き--10:20登攀開始--10:453KN開始--12:45登攀終了--昼食--13:30下山開始--14:10下山----16:30自宅着

参加者 ぱぱ まま 長女 次女 長男 次男 ゲスト
出欠       西都山岳会
年齢 43        小松の親分
山数合計 160       川キョン
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