水流渓人のページ「登山日記」No,109

2002/10/30
大崩山

祝子川登山口〜ワク塚〜リンドウ丘〜小積ダキ〜坊主尾根〜林道

袖ダキにて 中ワクにて 小積ダキにて
 

 インターネットの山好きだちが集う「やまびこ会」で知り合った、福岡のしげさんと、熊本のじんさんと、1年も前から「今度は大崩に行こう!」と約束していた。なんとかこの日に都合も付き、平日山歩きが実現した。
 福岡のしげさんは、久住〜竹田〜宇目経由で祝子川温泉を目指し、前夜のテン場「美人の湯」第2駐車場で待っていてくれた。熊本からじんさんは、阿蘇・高 森〜高千穂〜延岡経由で、私と待ち合わせをして、祝子川温泉をめざした。延岡からは40分程度で到着する。先着のしげさんが、テントを張って待っていてく れた。
 8時が過ぎ、即「宴会」の始まりだ。じんさんがあらかじめ準備してくれた料理は、下ごしらえもばっちりで、座ると「焼く」で、美味「馬ひも」の鉄板焼 き・・・、ビールを飲みながら「モツ鍋」も出来た。再開と明日の期待を語りつつ、酔いと同時進行で夜も更けていった。
朝、5時半・・・。「寝坊だ!」と、口だけあわてている割に、落ち着いている寝起きの体を引きずり、飲み過ぎたオッサン二人は朝食も入らず・・・「行動食だ!」などと言っている隣で、しっかり食べているじんさんがいた。
 じんさんの車はここに残し、私の車としげさんの車で、林道の車止めまで向かう。もう少し奥まで行けるのだが、車高を考え手前にしげさんの車をデポし、私 の車で登山口へ戻る。平日の割に、登山口には7〜8台の県外ナンバーが駐車していた。ゆっくりと登山道を歩き始めた。
 大崩山荘に到着する頃には、ようやく体も温まる。パンを頬張り、周辺の紅葉を眺めた。ここから程なくで、渡渉点の丸木橋である。河原に降り立ち、天に突 き上げる小積の岩峰に、しげさんもじんさんも、大崩を充分認識し始めた。目が輝いている。「あそこのテッペンにも登るよ!」と言う私の言葉に、まるで実感 が湧かないみたいだ。
 谷をしばらく歩き、いよいよ急登が始まる。ここを踏ん張り、ようやく「袖ダキ」分岐へ到着する。私は2人に一番見せたい景観であった。ロープを握りなが ら登り詰めると「袖ダキ展望台」である。「ウァー!」と歓喜の声が上がる。正に言い表せない絶景が広がるのだ。私も、初めて見た時、いままで見た写真では この感動は味わえない!と思った。見た人だけが味わえる感動であり、絶景だと思った。見上げる「下ワク」「中ワク」、そして正面に「小積ダキ」・・、いよ いよ、しげさんも、じんさんも、そのてっぺんへ行ける実感が湧いてきた様だ。
稜線を少し歩き、「乳房岩」へ・・・。ここからの三里河原方面も、まだまだ鮮やかな紅葉を残している。振り返って、木山内岳・桑原山・・・。これから始ま るパノラマに、皆、興奮気味であり、ここへ案内できた私も、実に嬉しいものである。
 「下ワク」「中ワク」・・と、じっくり楽しんで歩く。感心するのは、コース設定である。小積谷をのぞき込んでは、ため息をもらし・・・、夏木山方面を眺 めては、その先に「九重山」「由布岳」「鶴見岳」までクッキリ見える遠望にも感動した。そして、いよいよスリリングな「上ワク」の登り・・・、2人とも ヒョイヒョイ登ってくる。「七日廻岩」の由来を話しながら、谷間の紅葉も楽しんだ。私は、ここからの「中ワク」も大好きだ。山頂方面の稜線も、葉落ちした ブナの木々が、ホンワリ白い。リンドウ丘を指さしながら、これから進む方向を説明し下降路をたどる。
少し、ゆっくり楽しんだので、石塚・山頂へは行かず「リンドウ丘」へと向かい昼食にした。ここは、平日でも人気のコースであり、ガイドさんに連れられたツ アーの方達も多い。ガイドさんや、リーダー者らしき人に従い、皆さん実に聞き分けの良い中高年登山者の方達である。そこまで説明するか?耳を傾げてしまう ような事も、一々説明されている様子・・・、しかし、それは「親切」の部類であるようだ。
 昼食を終え、小積ダキへと向かう。丸木橋から見上げた先端に立ち、大崩の充実感に浸る。坊主尾根を長めながら、象岩のトラバース、見返りの塔、米 塚・・・と、有名な位置を説明する。ここの尾根をいったいどうやって下るのだろう?と、思ったに違いない。下り始めると、実に迷路の様に、はしごやロープ が架けられて安全に通過出来る。今度は、左手に最大スケールの小積ダキを見ながら高度を下げていく・・・。米塚を過ぎ、樹林帯に入ると程なくで林道分岐へ 到着した。歩きやすくなった道を、喋りながらヒタヒタ歩くと案外早く車のデポ位置に到着した。
 3人で、「美人の湯」へ直行!再開を誓って家路についた。


29日 17:45自宅発--19:15延岡ジョイフル--20:10祝子川温泉第2駐車場着--テント泊
30日 5:30起床--7:00祝子川登山口--7:55丸木橋--9:20袖ダキ--10:10下ワク--10:35中ワク--11:25上ワク-- 11:55リンドウ丘--昼食--12:25下山開始--12:45小積ダキ--13:15象岩トラバース--14:25林道分岐--15:30車デポ地 点下山--美人の湯------19:30自宅着

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参加者 ぱぱ まま 長女 次女 長男 次男 ゲスト
出欠           しげさん
年齢 43             じんさん
山数合計 156             
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