子供達の夏休みが始まった。そして、登山日記を書き始めて100回を越した。最近は、私の単独参加の山行や、子供の用事や、諸条件で全員での山歩きがな
かなか実現していない。なんとか全員で行きたかったし、どこか記念になる山も迷っていた。
数日前、太宰府の山仲間が子供さんと「久住山/中岳」を歩く計画を聞き、誘いも受けていたが、長女の学校の都合と女房の腰痛の状態を見て・・・と、あい
まいな返事しかできなかったが、「中岳・・・九州本土最高峰・・・」なかなかいい計画だとは思っていた。そして、前日なんとか意見と状態が揃い、前夜テン
ト泊で「牧ノ戸峠」に向かった。 朝、福岡の仲間がもう2人参加してくれた。予定では、ご来光でも・・・と、4時頃から歩こうと
も思っていたが、前夜見えていた無数の星も、明け方にはガスで見えなくなっており、グタグタ準備していたら出発は5時となる。ほどなくで、ライトも消灯で
足下は見えるようになった。いつもの核心部は、沓掛山までのアスファルトの登りである。少し汗が出始めたが、沓掛山の涼しい風が心地よかった。ガスの流れ
る星生・扇ガ鼻が見えた。
ここから、長い稜線歩きであるが、笑い声が絶えない。子供達もずいぶん成長したのが実感できる。西千里までたくさんの花を楽しみながら、星生崎下をぬけ
ると非難小屋に到着した。次第にガスが濃くなり、雨が落ち始める。しばし、雨宿りのつもりで、非難小屋へ駆け込むと、雷まで伴った大雨となった。早出のお
かげで、この時まだ7時20分である。雨上がりを待つにも余裕の気持ちがある。軽く食事をしたり、うたた寝をしたり、小屋裏のトイレが少し臭いが、子供達
にはいい経験だと思う。私の小さい頃は、ほとんどの家がくみ取りトイレで、匂いを臭いと思ったことは無かった。カッパを着ていないと寒い程である。雲が流
れ、次第に明るくなる空に、パラつく雨だが出発を決めた。
久住分かれを過ぎ、御池の周囲を歩く天狗ガ城と中岳の鞍部に到着した頃には、すっきりとした視界が広がった。それぞれカッパを脱ぎ、一気に中岳の山頂に
立った。やはり山頂は嬉しい。久住連山が一望できた。記念写真を写して、下山する。途中、御池の所で子供達を遊ばせてあげた。こういう間みたいなものは、
歩きだけの山でなくたくさんの印象を残してくれるようである。
同じ道を下山した。すっかり晴れ渡る青空と夏の雲、そして山の緑・・・。いい日にここにこれたと思った。たくさんの事に素直に感謝できる自分になれるのは、やはり、大自然の懐に抱かれればこそだと思う。
下山後、次回の再開を約束して仲間達と分かれた。約束通り、「水遊び」の場所をさがさなくてはならない。竹田市の道の駅で、観光パンフレットを手に入れると近くに「河川プール」があることが分かった。直行すると、子供達は歓喜の声で水に飛び込んだ。
登れる山に感謝した。登れる家族に感謝した。
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