水流渓人のページ「登山日記」No,77

2001/09/19
お化粧山・鹿納の野・鹿納山・お姫山
おけしょうやま・かのうのや・かのうやま・おひめやま

1450/1548/1567/1550m

お姫山より鹿納山を 鹿納山山頂より日隠山 タンナトリカブト

写真レポートのページへ

 「日之影」から、「見立渓谷」方面へ・・・。今、通過した「青雲橋」が、朝靄に包まれていた。途中の「中村橋」から、「日隠林道」へと右折する。久しぶりのダート道は、眠気を吹き飛ばしてくれた。
 見立鉱山同様、ここに「大吹鉱山」があった。「女郎墓」「お化粧山」「お姫山」「乙女山」の名を見ると、悲哀に満ちた感じがする。以前、友達と来たとき は、沢を詰めて頭巾岳へ登り、五葉岳・お姫山と周回し、大吹鉱山跡へ戻った。その時も、快晴の山頂で、素晴らしい展望を堪能した。でも、スッキリしない気 分で帰宅した。今回の目的は、「鹿納山」と「タンナトリカブト」であるが、どんな印象が残るのかも、目的の一つではあった。

 「お化粧山」登山口をスタートする。植林された針葉樹の登山道を歩く。汗が噴き出る頃、自然林へと変わり、涸れ沢を歩く。ブナと笹が混じり始めると、展望が開けた。気持ちのいい
風は、もう秋の気配である。お化粧山の標識にたどり着く。今年のブナは、いたるところで葉落ちが確認されている。ここも例外ではなく、通称「ブナの三叉路」、鹿納山と五葉岳の分岐
に到着するが、この大きなブナにもまったく葉が無くなっていた。
 一息入れると、進路を右手に取った。一旦下り、登り返して「鹿納ノ野」。下り、登りを繰り返し、ちょっとしたスリルを味わえるが、危険な個所はない。息 絶え絶えに、「鹿納坊主」鹿納山の直下にたどりついた。ガレ山の感じがするが、ジクザクと足下はしっかりしていた。たどり着いた山頂に、さえぎるものは全 くなく、360度の展望である。形のいい「日隠山」、グッと迫ってくる「大崩山」そして、「夏木山」。振り返ると、今、通過した稜線から「五葉岳」への稜 線が美しい。それを取り巻くように、祖母傾が一望である。印象的だったのは、直下に広がる「中瀬内谷」「金山谷」「瀬戸口谷」など、祝子川源流部の原生林 である。この視界に、人工林は確認できない。まさに、九州一の原生林である。
 また、登り下りを繰り返し、「ブナの三叉路」へ戻る。戻りながら、膝に違和感を感じていた。でも、もう一つの目的「タンナトリカブト」があった。その一 心で、進路を「お姫山」へとる。歩いた、鹿納山を振り返ると、その苦しかった歩きを物語る様な、でこぼこの山様で、先端に愛嬌ある山頂が、ポコッと鎮座し ていた。
 空腹をガマンしながら、五葉岳との鞍部、瀬戸口谷分岐で昼食と決めた。その後、タンナトリカブトに出会い、その毒気のある妖艶な雰囲気に魅了されてしまった。紫のドレスをまとう
「貴婦人」という感じである。

 ひ としきりの興奮の後は、空腹が強烈に襲ってきた。持参したビールを開け、インスタントの天ぷらソバを作った。瀬戸口谷分岐の自然林の中で、手の届きそうな 所に五葉岳を見ながら、食事を済ませると、自宅に下山連絡を入れた。タンナトリカブトの群落との出合いに酔いしれながら、大吹鉱山跡で林道に出た。

4: 00自宅発--5:41日之影--7:00登山口--8:08お化粧山--8:42ブナの三差路--9:11鹿納ノ野--10:09鹿納山--10:29 下山開始--11:15鹿納ノ野--11:41ブナの三差路--11:57お姫山--12:13鞍部(瀬戸口谷分岐)--昼食--12:48下山開始-- 13:30大吹鉱山跡--林道歩き--14:07登山口--19:00自宅着
 
参加者 ぱぱ まま 長女 次女 長男 次男 ゲスト
出欠
 



年齢 42  41 12   
山数合計 113

     
Copyright(C)  水流渓人 All Rights Reserved
 
inserted by FC2 system