水流渓人のページ「家族登山日記」No,58
2000/10/25
大分県側古祖母山
7合目リタイア
縦走路の紅葉 一応、パチリ 本谷山側
雨とガスの中・・ 稜線で長男と 一瞬見えた山肌
 
   紅葉の話題が多くなってきた。水曜日休みの私にとって、相棒を見つけるのは至難の業である。まず、長女に誘いをかけてみた。「うんにゃ。」一言、簡単な返事である。次女は、このところ関節痛で、金曜日の病院検査が決まっており、参加は無理。次男・幼稚園組は、予報の雨の中を歩かせるにはチト大変だし、もしの時の私の膝に不安もある。と、言うことは長男1年生である。
「じゃけん、明日は紙芝居の発表があって、僕が白クマ役やから、休めんわぁ。」
と、言う。その時、ふと彼の宿題が、私の頭をよぎるのである。
「よし、佑典。秋を見つけに行こう。」
「うん。」
ずるい誘いに乗った長男の連絡ノートに、"高千穂町へ、秋を見つけに行くので、今日は休みます。"と、記入した。
  予報通り、曇天の出発。五ヶ瀬川を通過する頃、ガスが立ちこめていた。高千穂町を過ぎる頃には、何となく回復の兆しもあったが、尾平トンネルを大分県側に抜けると、祖母は、すっぽり雲の中であった。カッパとスパッツを着込み、紅葉のジュータンの上を歩いた。泥道はしかたないが、膝に何かがぶら下がっているようだ。足が進まない。ほどなくで縦走路に出て、傾斜が緩くなったが、立ちこめた雲と紅葉が妖艶な感じである。スズタタケとブナ・ナラの立ち並ぶ縦走路は、まるで別世界である。いいなあと、連発する私に、
「何がいいとや、雨は降るし、歩きにきぃが。」
と、長男が文句を言った。トレッキングポールを突き刺し、折りたたみ傘を縛り付け、休憩をしていると、めずらしく"帰ろう"と、言った。いつもは、絶対的態度で山頂へ向かう私だが、
「そうやな、戻って温泉行こうか。」
と、さっさと撤退を決めた。それでも良かった。そういうスタンスで、山に対する思いを考える時期にさしかかっていた。私の膝と、子供達の気持ちと、このところ相当痛む女房の腰。"椎間板ヘルニア"と診断された。少し我慢もしなくては、「家族登山」の先がないような気がする。
 家に戻り、長男の連絡帳を見ると返事が書かれていた。
「そこまでして、秋見つけをされるなんて、授業内容が相当負担になっていないでしょうか?」
まわりくどい表現が、誤解されて申し訳なかったので返事を書いた。
"父親の登山に、彼をそそのかして休ませてしまいました。すみません。"
 
4:45自宅発−−8:00高千穂町−−9:00登山口(尾平トンネル)−−9:50縦走路出会い−−11:007合目付近−−昼食−−11:30下山開始−−13:00登山口−−14:30天岩戸温泉−−18:00自宅着
 
参加者 ぱぱ まま 長女 次女 長男 次男 ゲスト
出欠        
年齢 41       7    
山数合計 84       42    
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