水流渓人のページ「登山日記」No,15
1998/4/21
高岳・中岳
1,592m / 1,506m




 




 




 
高岳山頂 中岳火口方面 仙酔峡から鷲が峰
 
 先週の高千穂峰を下山する時、翌週の山行を胸中に決意していた。仲間内から、川尻恭子が長野・ネパールから戻り失業中と聞きつけ誘い、ふたつ返事で相棒が決定する。そして、前日、もう1人失業中を思い出し、女房に誘いの電話をさせてみた。長女・年中組、次女・年長組の時にお世話になった茜先生独身である。今年、退職したので、どうかと考えたのだが、これまたふたつ返事で参加を承諾してくれた。かくして、初登山の彼女を含め、3人で人数少ない阿蘇を独占するべく、平日の贅沢登山が決定した。
 登山口の仙酔峡まで4時間、喋りっぱなしの車移動はあっという間に過ぎた。まばらに咲くミヤマキリシマを眺めながら、仙酔尾根に取り付いた。ペースを考えてみたが、なんのなんの茜先生は笑顔でついてくる。溶岩ゴツゴツの登山道をペンキの目印に沿って登っていくと、グングン高度が上がる。振り返れば、九重連山が雲上にポッカリ浮き上がり、左に鷲ヶ峰が威圧的である。それにしても、茜先生は素晴らしいと思った。誘っても参加しない女の子とは違い、登っているのだ。弱音を吐かず、むしろ輝いた目で、この雄大な阿蘇の景色を眺め、自分の足でしか勝ち取れない山頂の展望を目指している。幼稚園では見られなかった輝いた顔で、今後の彼女の人生が頼もしく、そして、退職の決意が今後の発展の為であることを確信できた。
 稜線に着き、ホッとする。山頂標識までの10分は、東に根子岳を見下ろし、遠くに祖母・傾が見える。外輪山を360度見渡し、間違いなく世界一カルデラ阿蘇の中心を歩いている。西に草千里を敷いた烏帽子岳を見ながら昼食。
下山気味に、ガレ場を通ると、新しい標柱が立つ中岳山頂に着いた。観光で来たことのある大火口を見下ろすと、全景を確認出来てまたひとつ得した気分になった。記念撮影をし、先を急ぐとロープフェイ駅が近づいてくる。トイレに立ち寄ると、カイド本に書いてあるロープウェイ下山を茜先生に尋ねてみたが、もちろん自分の足で下山すると、気持ちのいい元気のいい返事が返ってきた。整備された遊歩道は足裏に響くが、仙酔峡に到着し、振り返って仰いだ高岳・中岳の山頂は、ただの景色ではなく、足で確かめた大切な景色に見えた。
 帰路、高森温泉で汗を流し、延岡で夕食を取り、すべて平日のゆったり気分を満喫できた。
 
5:00自宅発−−5:30川南・杉本乗車〜延岡・高千穂経由〜−−9:30仙酔峡駐車場着−−9:40登山開始−−11:50稜線−−12:10高岳山頂−昼食休憩−−13:06発−−13:40中岳頂上−−14:00ロープウェイ火口東駅−−14:15下山開始−−15:20仙酔峡着−−−高森温泉−−−延岡・夕食−−21:50自宅着
 
参加者 ぱぱ まま 長女 次女 長男 次男 ゲスト
出欠           他2人
年齢 39            
ピーク合計 22            
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