水流渓人「hot-news」

2012年3月14日
  
高千穂町の「猿岳」、眺望バツグン!天気に誘われ4座ゲットだ。

春が来たねぇ〜!

 
  

 猿岳は、日之影町と高千穂町にまたがる山だ。去年7月、「乙野山」を登った2座目に狙ったが、林道からの距離と時間切れで敗退していた。この日、上野岳も考えていたので、高千穂町三田井の野方野の集落に行き、林道を探る事にした。
 ここかな?の林道入口で、椎茸の原木へコマ打ちしている人に聞いてみるが、林道の情報は薄い・・・。しかし、手を止めて親切な対応に、ここ高千穂の良さ をしみじみ感じる。やはり、私の登山は「旅」だよなぁ〜。続いての林道入口でも、腰の曲がったおばあちゃんが、わざわざ作業の手を止めてくれた。近くをう ろうろすると、地図から方向性が見えて来るってもんだ。立派な尾根が、この集落の「竹脇城桜公園展望所」から延びていた。この展望所にある「金毘羅宮」に 行ってみると、4等三角点が設置され、里の段々畑が広がる景色が楽しめた。

  
  
「野方野」集落にある案内板 展望所のある「金毘羅宮」
  
 
おっと、4等三角点がある。 標高442.1mの「金毘羅宮」
 
  

 展望所からの景色・・・段々畑と里の景色は素晴らしい!
 
 

  長男は、12日に国立後期の受験をした。彼の受験は、あれこれあったが、高校のクラス「国立理系」に絞り込まれた。センター試験の結果で出願するのだが、 第一志望校の前期は、センター試験結果の配点割合が多く、2次試験の内容を見ても不安があり、姉の通う大学の「情報工学」へと出願した。いつも模試では、 満足のいく判定を貰っていたので、本人もまさか?とは思っていたみたいで、不合格の発表に眉をしかめた。そして、後期試験に選んでいたのは、前期で諦めて いた大学・・・?、私には無謀と思えた挑戦に、彼は、「後期試験の試験内容が、僕は好きだし、ぜひ受けてみたいと思った。」と言う。ここまで来て、彼は、 楽しんでいる様にも見えた。その後期試験が終わり、話を聞き、私は、完全に動揺した?・・うろたえ、予備校の確保までした。
 その出題された数学の問題は、数か月前、興味があって高校の先生に聞きに言ったら、「そういう問題は、大学に入ってから存分にやればいい!今は、受験勉 強が優先だ!」と、あしらわれた・・・その問題だったそうだ。試験会場を出た後、すぐにホテルにもどり、そして今日まで考え続けているが、まだ解けない! と、嬉しそうでたまらないみたいだ!勉強というか、そういう分野に興味を持ったことの無い親には、理解し難い事だ!願わくば、彼が目指したい分野に進み、 思う存分やれる環境が出来たらいい!と思う親心である。

  
   
登る尾根筋が、はっきり見えている。 尾根伝いは、キレイに切り分けられていた。
 
 
おっ、ピーク!と思ったら、その先・・・ 猿岳は、展望素晴らしい山頂だ。
  
  

二つ岳・本谷山・古祖母山・親父・障子、奥に祖母山と、山のオンパレード!!

  
 

いやはや、山また山の・・・すこぶるご機嫌な展望だよ・・・。
 
 

葉落ちした樹間から、今だけの景色が見えていた。

  
 

 実にしなやかに延びた尾根だろう・・・。歩きながら、「猿岳」の良さが伝わってくる。あまり紹介されていない山だが、「登山」の楽しみに言われる、コース設定や眺望や花など、申し分ない気がする。最後、ピークへの急登・・・、抜けた展望・・・ご機嫌だ!
 就職の決まった長女は、神奈川での部屋探しから帰った翌日には、1便で大阪に行った。友達との卒業旅行で、「京都・大阪」を楽しんでいる。彼女は、進学 校にいながら、大学へ進学せず「理学療法士」を目指す専門学校の門を叩いた。ますます進路を狭める方法に、親としては心配した。専門学校でありながら留年 までしてくれた。でも、その苦い1年が彼女を作ってくれたのかもしれない。いい友達にも恵まれ、国家試験に合格できた。行動力で、自ら就職先も内定を貰っ てきた。ずいぶん大人になったと感じている。そして、実家から離れ鎌倉で一人暮らしをする娘に、私はさみしくて仕方ない今だ!私は、いつまで経っても、往 生際の悪い親父のままでいいと決意している。旅立つ朝、大暴れして大泣きしてやる!(出来ないだろうなぁ〜。)
 
 下山して、昼食を食べる。日だまりはポカポカしている。野方野の集落に戻り、畑の横で作業しているおじちゃんに「上野峠」を聞くと、また丁寧に教えてく れた。九州自然歩道になっている林道みたいで、すこぶる走りやすい。途中、猿岳と上野岳の中間部に位置するピークが、まるで大崩山の小積みたいにそそり 立っているのが見える。難なく、取り付きとなる「上野峠」に至る。

  
   
猿岳と上野岳の間に、魅力的なピーク 九州自然歩道になっている「上野峠
 
  
上野岳 下山時に見える大平山への稜線
  
 

かぐら酒造付近から、グルリ見えている山々(中心が猿岳)


 

 「あまのかぐやま」・・・素敵な名前に、ぜひと思っていた一座だ。高千穂温泉方面へ右折すると、「猿伏」「浅ヶ部」地区へと入る。ここには、「浅ヶ部八十八ヶ所」として案内板や、順路図など整備されている。

  
 

 高千穂温泉前を通り越すと、のどかな田園風景越しに「猿岳」が見えていた。

  
    
「天の香具山」?「天香久山」?「天香山」? 車道から、看板方向へ
 
 
天香山だが、標識は無い。 案内板と書いてあるから「案内板」
  
  
「焼山寺」が見えていたが・・・ 焼山寺山は、奥に続く。
 
 
焼山寺山を踏み 「焼山寺」は、何やら立派だぞ
 
 
 ・・・と言う事だそうだ。 焼山寺にある三角点
  
  
西に日が傾き、もうすぐ高千穂が夕日に照らされる。(焼山寺からの眺望)
 
 

  この日、日が傾くまで歩いた。何かを自分に課している様な歩きだ。・・・が、充実していた。里山を歩くと、人の生活を強く感じる。自然に対し、不自然に対 し、いつもいつも意味を考え歩いてしまう。答えは無いのだろうが、いや、答えを求めている訳ではないが、無駄な様で有意義な時間だと思っている。あれこれ 考え、理由を探そうとしていた時、寺の鐘がゴォ〜ンと1つなった。文章で言う「。」が付き、一つ終わった感がした。いいもんだ!結局、「屁の様な理屈」終 止符を打ってくれた訳だ。

   
   
焼山寺から山頂部(焼山寺山)を見る 日が沈む時、世界は変わるはずだ!

 

  悶々とした日々に、「終止符」が打たれたような晴れやかな事が起こった。このレポートを書きかけていた途中、3月20日がやって来た。そう、長男の国立後 期試験の合格発表の日だ!不合格は発表されないから、合格発表と言うのだろうか?その日は、祭日で、たまたまママも長女も次男も居た!大学の発表サイトを 開いた時、私は本人より早く奇声を上げて、握り拳を上へ掲げた・・・そう、ヤツは合格していた。後期8人の合格枠に入った。前期で諦め、一旦目標を下げた つもりが不合格した屈辱を跳ね除けた。第一志望校へと合格を決めた。何もいう事は無い。いや、沢山の否定的な事柄が、すべて肯定的に真逆へ動いた日であっ た。いゃぁ〜、シビレたねぇ!

  
   

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