水流渓人「hot-news」

2011年6月4日 
「石神/熊山/美三ヶ辻」 日向市の3座巡り旅

石神 330.1m   熊山 521.9m  美三ヶ辻 156m



 「宮崎の山シリーズ」・・・よく考えると、「国土地理院」が良くない!「主な宮崎の山岳標高」 と、掲載している。そこには、全部で341座が、標高順に整理されている。いったい、今まで、幾つ登った?と調べたり、50音別に並べ替えたり、市町村別 に分類したり、どこだろう?と調べたりしている内に、行ってみたくなってしまった。去年、「登った山には登らない!」なんてテーマで、少しずつ「宮崎百 山」(宮崎日日新聞社)を歩いたりしていたライン上に、この341座がぴったんこはまり込んだ。また、連休や、長期休みの無い私には、近場の日帰り登山で 我慢?自己満足?するなら、「数」しかないかなぁ〜と、やせ我慢の目標設定に丁度良かったのもあるのだろう・・・。

  

 

  長男は、進研模試で登校なので、ママが駅送りから戻るのを待ち、いや、洗濯物を干すのを完了させて、日向市の山を目指すことにした。日向方面へ行くには、 尾鈴付近から国道10号線に出るのだが、そのまま広域農道を直進し、石並川を越す「田の原地区」にある「石神」と「乙羽山」を、まずセットで登ろうかと、 左折した。左折する前に、田園風景と、「石神/乙羽山」の景観が、とても良くて、橋の上から写真を撮った。そう、写真を撮り、前景を意識した割には、オオ ボケ山行の始まりでもあった。

  
 
 広域農道の石並川に架かる橋から、「田の原」の集落と、左の三角の「乙羽山」と、おわんとした「石神」を眺める。なんでも、「石神」は、数日前に、地元のTVで放送されていたと、ママが言っていた。そんなら、いつものマイナーな山歩きだが、今日は、人に会うかも知れない・・・と、思ったりもしたが、折角、地元の方?の、草刈やら歩道の整備も空しく、誰にも会わなかった。
 

 

登り口(この先には、もっと最短の登り口もあった。)に、可愛い手作りの看板。 間もなく、巨石群という辺りの杉林。
  
 
信仰の場?お祀りしてある「巨石群」は、人為的なものらしい・・・。

 
【石神】について紹介があるサイト記事
日本石巡礼 〜聖なる石に出会う旅・9〜 須田郡司
みやざきの神話と伝承101:福瀬の地名
日向の石神山 - 猫ばす堂的偏愛日記 

 
巨石群から、少し南西に「石神山」三角点 山頂から乙羽山方面に少し行くと、石垣多数
  
 

  「石神」の山頂三角点は、藪のない作業道?にあり、判りやすかった。あまりにも歩いてないので、このまま「乙羽山」を目指すことにした。地図を見れば、石 神から南西方向に、だらんと下り気味に進み、グイと50mほど下って40mほど登れば乙羽山・・・だと、はっきりしていた。しかし、何を勘違いというか、 オオボケと言うか、自分ってそんなもんだわいな!的行動が出た。しばし、樹皮に塗られた黄色ペンキほたどり、手入れのされていない杉林を抜けると、植林さ れてまだ数年といった明るい台地に出た!当然、ここも地形図通りの場所なんだが、ふと、下草を掻き分けながら、「ここが、乙羽山の山頂付近だ!」と、思い 込んでしまった。地形図は、ピンと尖った山なのに、なんでこんな台地で、三角点はない乙羽山なので、誰か立てているんではなかろうか?と、ガシガシとカヤ を掻き分けた。掻き分ける事30分・・・ない!「んんんんっ?間違いない。ここだ!」と、夫婦間抜けな写真を写した。(なんとも自信ありげな間抜けな写真なので公開できない!)しかも、それを気づいたのは、帰宅して地形図をぼんやり眺め、写真を整理している時だから、その時まで、なんともおめでたい気持ちの「藪山読図好きおっさん!」であろうことか・・・トホホッ。

  
  
電線の古い陶器製絶縁器具?があった。 車の所に降りてきた。草刈が立派にしてある。

   
  
そのまま、林道を「日田尾」方面へ。途中から「石神」を振り返る。大きな古墳にも見える。
  
  
「日田尾」から「鵜戸木」へ、そして「長崎」地区の「熊山」への分岐 途中、「はやぼ滝」という所を通過する。
あちこち、この手作りの可愛い看板!
 
 

  方向ボケは、この日、止まるところを知らず・・・。日田尾〜鵜戸木〜長崎と走ると、「くま山」への標識に出会う。左折し、直進すると鶏舎を過ぎ、だんだん 高度が上がり始める。途中に、石垣のある「石の古道」、「石神川」、「神様の森/くらら遺跡群」、「はやぼ滝」と、見どころが続く林道だ!
 今回、熊山への道筋を想定した時、国土地理院の「旧図」と「新図」に違いがあった。林道の標記は同じだったが、山頂手前まで続く道の終点に掲載されてい る「電波塔」が、「新図」では消えていた。「記載間違い?」か、「電波塔かの撤去?」と柔軟に考えていたが、本日の「オオボケ奉行」は、地図にある「七曲 越」付近で、林道が判らなくなってしまった。地図記載の無い林道?の思考と、たぶんここだろうの無理やり地図合わせ思考?が交差し、登る足はあるものだか ら、予測をつけて尾根に取付いた。

 
  
まず、取付いた尾根は、719mピークへ
熊山は621.9mだから、当然間違い!
駐車位置が峠だったので、反対のピークへも登ってみた。この時は真剣!今思えはアホ!
 
  

地図クリックで拡大!

 
 「オオボケのミスコース」(上地図)だが、その時は、結構間違いないだろう・・・行動だった。719mピークへ着いた時は、コンパスが狂っているので は?と、安易な気持ちで、ひとまず「弁当」の昼食タイム。一旦、駐車した峠に降りて、反対ピークへも行ってみて、ようやく『方向が違うわいな!だとした ら、この林道は、地図には出ていない林道で、あの分岐を右やったんやないかな?』と、少し、正解方向に思考が動いた。ここらで、ずいぶんママの機嫌は悪く なりかけていたはずだ!山が嫌いとか、辛いとかではないはずだが、うごめくダニやクモや毛虫や、飛び交う虫や蜂が、今日はやたらと多い。それらを嫌いなの は知っているが、言っても仕方ないし、なんとか我慢して、今日まで私の遊びに付き合っている。子育て中は、母親が虫を怖がり、自然の中で遊べないのは、子 供達に影響してはいけないと頑張ってきた。ただ、今年になって、私が藪山ばかり行くものだから、そして、季節が移ろい、ますます藪もトゲもダニも虫も凄い 状況になってきている。先を行く私も、幾重にもクモの巣を通過していくものだから、メガネに何重もクモの巣が重なり合い、数匹のクモもぶら下がって顔を這 い回る始末だ!いい気分ではないが、ニューピークへ達する喜びが勝っているんだろうなぁ〜!

  
   

 「ここは違う!」「林道が地図にない!」と理解し、反対方向へ走ると、正面に「電波塔群」の山が見えてきた!地形図通りの形をしていた。紛れもない「熊山」は、鉄塔まで道が抜けているのが見えていた。

 
 
電波塔まで車で行ける! 少し先のピークへは5分程度!
 

電波塔群(テレビ中継塔)の駐車場から、西林山や、さっき登った719mピークが見えていた。
  
 

  熊山は、あっけない山頂だったが、すこぶる展望が良い。各テレビ局の電波中継塔が乱立していたが、この鉄塔は「地デジ」化で、不必要になるんだろうか?だ としたら、新しい地形図から、電波塔の地図記号を、先行して消していたのだろうか?まぁ、便利にするという事は、無駄を生むという事でもあるんだなぁ〜。 下山し、地図記載の無い林道を北東方面へと進むと、なんと「大熊林道」と書かれた標識が、なななんと「冠岳」登山口付近で出てきた。
 冠岳は、2000年5月に登ったが、あちこちに登山口があり、数座歩けるように登山道の整備かどがしてある様だ。耳川沿いに、美々津へと抜け、最後の山「美山ヶ辻」に寄る。

 
   
古い「美三(山)ヶ辻」方面への案内板 ママは、すでに限界を超え、超不機嫌!
 
 
「美三ヶ辻」の山頂は、原生林の雰囲気 不機嫌顔のママと、山頂写真
 
   

 「美ヶ辻」は、宮崎の山岳の中でも、すぐに目に飛び込んで来た山名だ。「びさんがつじ」と読むそうだが、なんとも美々津の風情に、よく合う綺麗な響きだ!
 ママ的には、車内にいても手を這い回るダニ、熊山でまとわりついた熊蜂や垂れ下がる毛虫に、キャパを超えていた。ここはすぐだからと、なだめながら歩き 始めたが、うっそうとした藪を見るだけで、「もう、あんた一人で行きぃ!」と、固まってしまった。藪を行かず、回り込むように荒れた林道を歩くが、なんや かや言いながら、ママの歩を進める事に専念する。鬱蒼とした手入れされていない竹林を過ぎると、古い「美山(
)ヶ 辻へ」の案内板があり、綺麗に刈り払われていた。それでも、限界にあるママは、クモの巣がまとわりつくだけで大変な様子だ。私が、いつもの施設赤白杭標識 を見つけ、ここまでだ!と教えるが、「私は、もうここでいい!」と、山頂10m手前で立ち止まる。もう、ここまで来ると、3歳児との我慢比べみたいなもん だ!私だって、3歳児を4人も育てている。なんとか、山頂記念写真を収め、車に戻る。車内で、全部着替えて、脱いだ服をビニール袋に密閉すると、長男を迎 えに「佐土原駅」へと向かう。
 そうそう、ママの態度が「美三ヶ辻」の印象になってはイケナイ!!登った「美三ヶ辻」は、展望は無いものの、原生林の雰囲気で、大木の照葉樹が立つ場所 だった。ここから、美々津の入り江や海を眺めるのもいいのだろうが、先日、権現山方面から、沈む夕日越しに眺めた「美三ヶ辻」が印象的だった。眺める山な んだろうなぁ〜。

  


美々津港の権現山方面から望む「美山ヶ辻」2011.05.24撮影

 

登山日記のページへ

 
自宅8:25----田の原地区8:58----石神さま登り口9:13----巨石群9:38----石神山頂9:41----(乙羽山方面へ・・・勘 違いで未踏となる。)----石神山頂10:37----登山口10:53----日田尾----鵜土木----長崎分岐11:27----はやぼ滝 11:43----(勘違い550m駐車位置12:18----719mピーク13:16----昼食----駐車位置13:42----600mピーク ----駐車位置14:00)----移動----熊山鉄塔群14:20----熊山山頂14:27----下山14:27----地図未記載熊山林道を 東進----冠山登山口15:28----美々津----鶏舎駐車位置15:57----美三ヶ辻16:14----下山16:25----佐土原買い物 ---佐土原駅18:50----自宅17:20
  

 Copyright (C) 水流渓人 All Rights Reserved  

BACK

inserted by FC2 system