2009年12月16日 「第一スラブでクライミング納会」水曜なんじゃこら隊
O-baくんも、水曜なんじゃこら隊へ参加だ!第一スラブルート
「水曜日に、納会クライミングをしましょう!」と、集まったのは5人。前日、雨で半ば諦め気味だったが、福岡からやってくるO-baくんの元気に誘われ、ダメ元で集合となった。雨なら、麓屋で鍋でもやろうか?モードで、私は、カセットコンロ・ポン酢・一味・白菜を準備した。後は、皆で現地買出しと思っていた。 朝、川キョンが我が家に集合し、小松の親分を都濃神社でピックアップ。日向から眺めた北の空は、青空になっていた。「こりゃ、どこか登れるぞ!」と、しばし車内はクライミングモードに早変りした。比叡1峰のトイレ横に到着すると、じんさんと、O-baくんは、すでに到着していた。とりあえず、岩の乾きを待つのに、麓屋へ移動し、朝のコーヒータイムで会話を楽しんだ。
比叡山の上部は冠雪していた。
しばしのコーヒータイムの後、5人で「第一スラブ」へ取り付く。小松の親分に、川キョンとじんさんが繋がり、1スラのスーパーから「KYバリエーションルート/5.11a」を攀じり、「第二コブ岩直登ルート」を通りぬけるルート。そして、「リードでやる?」「いきます!」の、嬉しい元気な返事のO-baくんと私は、1スラノーマルを通り上部スーパーの5+級を交えてのルート。もちろん、O-baくんは、2度目の比叡も、オンサイトリードでの挑戦だ!
本庄の5.13aをRPした小松の親分は、この日ついに「KYバリ5.11a」もRPした!
私は、今年、たった5回のクライミングである。どれほど登る力が落ちた事だろう・・・。辛い? いや、ちっとも辛くも焦ってもいない。自分の胸の内を探ってみても、クライミングがカッコいいとも思えないし、達成感があるとも感じていない。逃げ出して止めても良いのに、5回目の岩登りをした。ロープを握り、岩にへばりつき、たくさんの虚無感・・・いや、無感な状態でいた。大体、山歩きもクライミングも、中途半端な域に自分を置いている。これから、もっと「登山」にのめり込むも、止めてしまうも良い立ち位置である。必死で登りつめた山頂や終了点までの行程は、辛いばかりで、きついのが正直である。それを経ての山頂や終了点であるから、より一層の達成感を感じるのだろうか?「無感」は、水平な波風たたない状況で、ある意味、平穏なのかもしれない。しかし、登山やクライミングで得る「達成感」は、辛さ厳しさの状況に落とし込んで這い上がっているに過ぎないのかも知れない。つまり、落とし込んで這い上がる位置も、無感に平穏な位置も、同じ位置であるのかも知れない。私は、いつも考えなくて良い事を考え、自分を否定的にしてしまう。たまに、10名近い山行をする事がある。その中に、「まだ着かないのか?」「下っているのに、また登るのか?」などと、何しに来たのだ?と思える事ばかり口にする人がいる・・・私も同じだ! 寒風が吹きまくった。でも、負けない気合の入った登攀があった。そして、皆の笑顔があった。1ピッチ毎に、私を確保しているO-baくんが、すがすがしい笑顔で「お疲れ様です!」と迎えてくれた。隣を登っている、3人は、実に難しいルートに挑戦していた。無感な心の割には、自然に笑顔がこぼれる自分がいた。どうしてだか判らないが、青空が目にしみた。
オンサイトリードで、5+フェースを攀じるO-baくんは、実に安全に登る技術を身につけていた!
Aピークの終了点で集合写真の「水曜なんじゃこら隊」
夕方4時頃まで、岩場の中にいた。雨だと思っていたにも関わらず、青空が広がった。風に吹かれても、上ばかりを見ていた気がする。昼飯も食べずに、今度は、懸垂下降で降りよう!と言い出した。今度は、下ばかりを見ていた。 「さぁ!麓屋に戻って飯を食べようや!」いそいそと駐車場へ下山するのは、なんとも幸せな可感じである。危険な場所に身を置き、そして通常へ戻る幸福感。その、ちょっとした瞬間のためにやってきているのか?数時間もすれば、日常に流れに戻ってしまうのに・・・!と、また文句の囁きが脳裏をかすめる。
登山日記のページへ
自宅発7:00----都濃神社7:40----比叡トイレ9:15----麓屋待機----1スラ登攀開始10:40----亀の甲テラス11:55----終了点14:10----TAカンテ懸垂下降開始14:30----取り付きへ下降終了15:55----駐車場----麓屋にて昼食---解散16:50----日向・お舟出の湯----自宅着20:20
Copyright (C) 水流渓人 All Rights Reserved
〔BACK〕