水流渓人「hot-news」

2009年10月28日 「比叡に、水曜の風が吹く」O-ba君がやってきた!

初の比叡に、彼はリードで取り付いた・・・。

 

 転勤3日目に、彼は比叡にやってきた。メールでしか知り得ぬ存在が、この日現実に転じた。しかし、その予想は狂わず、気持ちのいい真っ直ぐな青年が、比叡の駐車場に立っていた。
「どこを登りますか?」
「連れて行って貰えるなら、どのルートでもいいです!」
「じゃ、入門だけとTAカンテルートへ行こうか?リードで挑戦したらいい!初見でのリードは、一生で1度だから、ぜひやってみるといいよ!!」
「・・・・・。」

  
    
登山口へ向かう。 登山口の案内石柱の前で・・・。
   
 

 南登山口の駐車場に、O-ba君は来ていた。彼がどんな人で、本当に来るのか?・・・。じんさんにも声をかけていた。私が到着の頃には、じんさんとO-ba君は、打ち解けて話していた。
 準備をする。谷川岳「一の倉沢・南稜」・・・本チャン経験ある彼が、たくさんのクライミングギアを持参していた。彼の姿勢は、実に謙虚に比叡を受け止めているのが手に取るように判る。初見リード挑戦をする事こそが、彼の今後を決める気がした。ルートの難易度がどうのこうのではない。比叡の岩は、やるか逃げるかだ。登るか落ちるかだ。単純な事だ。でも、この単純さゆえに、この岩を魅了してやまない輩が集まって来る。そんな一人になって欲しいからだ。
 登山口で返事しなかったO-ba君は、TAカンテルートの1P(最難関の4級ではなかろうか?)で、迷い無くリードで取り付いた。この日、なんだかいつもより空が青く見える気がした。

 
  
申し分の無い青空にロープを伸ばす。 ちょいと寄り道の「失われた草付」3P
 
 

 今、比叡の岩場を「宮崎の岩場整備協議会」のお歴々(庵・鹿川/麓屋)が、リボルト作業を進められている。本当に、頭の下がる努力だ。広くカンパを受け付けられているので、よろしくお願いしたいと思っている。O-ba君もカンパ協力いただいた一人・・・。ならば、整備ホヤホヤの「失われた草付ルート」の6級スラブを楽しませてあげようと、ルートが交差する3Pを登り、真新しい「ラッペルステーション」から快適な懸垂下降をしようと、メタボ@水流渓人のリードで、少し寄り道をした。

 
 

失われた草付ルート3P/6級のスラブをフォローするO-ba君とじんさん。
「しびれました!」と、肩で息をしながら登ってきた!

 
   
ガッチリと打ちかえられた支点 TAカンテの3Pへと懸垂下降する。
 
 

 「TAカンテルート」のオールリードで、O-ba君は比叡を登った。終了点で、この上ない笑顔が出迎えてくれた。爽やかな水曜の風が、久しぶりに吹いていた。私にとっても、今年3回目の岩登りだが、もう少しここへ通ってもいい気がした。

 
  
私を確保してくれるO-ba君。 終了点で記念写真をば・・・パチリと!
 
 


千畳敷にて、矢筈岳をバックにO-ba君

 

 褒めるつもりも、巻き込むつもりも無い。自然を相手に遊ぶ仲間は、あくまでも自然体でいい。また、来たければ来ればいい。
「次は、1スラをリードやな!」
そういう私に、
「お願いします!」
と答えた。
O-ba君の参加で感じた風は、とても心地よかったよ・・・!

  

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6:25自宅発----佐土原駅----8:45比叡南登山口駐車場----9:20TAカンテ取り付き----10:50失われた草付3Pラッペル----12:20TAカンテ終了点----昼食----13:20下山----16:50日向の温泉----19:10自宅着

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