水流渓人「hot-news」

2009年10月25日 夫婦登山「黒岳縦走/九重」は、雨になる。

それでも、予定通り歩き終えた・・・。ママ、よく我慢した!!

 

 12日に「大船山」で、紅葉の始まりを感じた。今年の紅葉の色づきは、本当に素晴らしいみたいで、あたらこちらのウェブサイトも鮮やかに色づいている。今月は、25日の日曜に休みがあり、またまた前夜泊での登山が可能となる。出発寸前まで、長男は行くつもりでいたが、出された「宿題の山」に、どうしてもそちらを登頂せねばならぬ!と、とうとう別行動となる。この紅葉の時期に、山にいけない山の様な宿題というのも、いったい何なんだ?と思うが、それを押し切れない息子も小心者である。まぁ、それは、彼の決断だから、私のとやかく言う範囲でもないな!!
 自宅を出発出来たのが、予定より1時間遅れたので、登山口の「黒嶽荘」駐車場到着が、深夜1時となる。それでも買った日本酒をグビッとやってからシュラフに入る。12日の気温2度とは違い、その夜は9度ぐらい。暖かい。
 前日の予報は、一転して「晴れ」マークだったが、当日、これまた一転した。

  
    
登山口となる「黒嶽荘」 黒嶽荘を正面に見て左へ入る。
   
 

すぐに始まる急登だが、焦ることは無い!少しずつでも高度は確実に上がる!!

 
  
しばらくで出会う「白水鉱泉」との合流地点 ホイッ!「前岳」1334m到着。
 
 

 歩き始めて、ママの体調が崩れた。足元が歪んで見え出した。貧血?めまいを感じ、頻繁な休憩を入れての歩きとなる。とにかく、白水鉱泉との合流地点まで40分近くかかり、合流点でもしばらく停滞となった。「止めるなら今?」「前岳まで?」いろいろ思ったが、口には出さなかった。展望の広がるはずの岩まで来ると、少し体調が戻ったみたいだったが、念のためにそこでもしばらく休憩を入れる。
「今日は、山頂の往復?」
「いや、縦走して風穴から回って戻る。」
と、そこでようやく地図を正確に確認したママだったはずだ。私も、黒岳というピークがあると、以前は思っていて、後から前岳や高塚山や天狗岩の総称が黒岳である事を知った。距離は、男池から大船山往復の半分ぐらいなのだろうが、アップダウンというか、岩ゴツゴツの登山道の歩きにくさは、体力を消耗する。ましてや、本日初コースの緊張感と、視界・天候の悪さも、この日の行程に不安を感じていた。

 
 
雨の為、視界が利かない。 「上台ウツシ」を過ぎる。
 
 

高塚山への稜線は、岩の上をクネクネと・・・。そして、素晴らしい紅葉の中・・・。これに、視界が広がれば言う事なし!なんだが、チラ見えの紅葉も、欲望をそそるもんだ!
 
  
よしっ!「高塚山」1587m 予定より遅い・・・下山路を迷う。
高塚山を少し下ると「天狗岩」分岐 とりあえず天狗岩へ向かうが・・・
 
 

 雲に包まれた「天狗岩」の頂上部。岩場の始まりにママを残し、私一人で雨の中の滑る岩場を上へと登る。まったく真っ白の中・・・。ここからの360度展望を期待していたが、雨で、ここまでママを連れてこれず、今後のために「天狗1556」と書かれた、てっぺんの岩には、わざと触れず登らず、今後に取って置く事にした。
 本当は、天狗岩へと足を向けた時、私は「風穴」から、ソババッケ経由で男池へ下山し、車道歩きで黒嶽荘への判りやすいコースへ変更しようと、内心思っていた。多分、2時ごろになる風穴到着。雨の黒い森は、なんとしても4時までには抜け出さないと、ヘッドランプの世界にもなりかねない。上峠への登山道は、目印は?整備は?起伏の無くなる「雨堤」の森は、きっと暗い世界では方向を見失う可能性も高い。なんといっても初のコースに、情報は薄かった。

 
  

風穴への下りで、かすかに大船山の斜面が見え隠れした。
素晴らしい紅葉の中にいるのは間違いない!

 
 
13:45「風穴」分岐に到着!
昼食休憩ナシで歩いている。行動食を頬張る。
とりあえず、風穴を1枚写して下山にかかる!
 
 

予定通り、上峠方面を目指す。ネットのブログから印刷していた、コースのGPS軌道を確認していた。その軌道は、地形図に記された道とは合致していなかった。何か、道に変更があるのでは?と、最初から疑っていた。

 
  
まず出会う、大船山への分岐 地形図の道でなく「上峠」へ行く
 
 
「岳麓寺」分岐の新設標識。「上峠」へ 帰宅して楽しもうと、とりあえず写しておいた紅葉の1枚!
 
 
地形図は、この標識を直進になるが、迷わず右90度に「上峠」へ向かう。まったく新設された登山道だが、トラロープがずっと導いてくれる。 「上峠」に到着15:14。もう安心だろう!
 
 
カツラノモト 濃い自然林に酔いしれた「雨堤」付近
 
 
林道に出るが、黒嶽荘へ左の標識
振り返れば、コースの目印や看板は親切に配置されていた。
16:02黒嶽荘へ到着・・・。
大きな達成感に包まれた瞬間だ!
  

こんな感じに歩いたのではなかろうか?素晴らしいコースの太鼓判!!

 
 

 結局、前岳を過ぎて降り出した雨は、ゴールするまで降り続いた。この日、同じ山岳会の仲間達、4人組・2人組も「黒岳」登山と報告をあげていたが、結局会わなかった。根子岳の縦走へと向かった者達もいたが、どうだっただろう?今回の行程は、私に景色を楽しむ余裕をくれなかった。風穴からは、標高的には下山だが、岳麓寺を過ぎ、上峠への右折までは、結構な登りと歩きにくい道であった。遅れながら、ママはなんとか付いて来た。私は、ハイペースを心がけた。森の暗さは、きっと判断を鈍らせてしまうと感じていた。雨堤は、本当に起伏の無い場所だった。暗がりでここは嫌だな!と思ったが、森の素晴らしさはこの上ない。しばらくで林道になり、気にしていた黒嶽荘への分岐も、立派な標識が設置され、目印には蛍光テープが施されていた。
 黒嶽荘で、子供達へのお土産に「白水鉱泉」の炭酸水を汲む。車の中で、濡れた服を着替えると、一日の行程がとても達成感あふれるものに転じた。

  


帰路、牧ノ戸付近の紅葉は最高潮だった。

登山日記のページへ

 

前夜21:00自宅発----竹田----牧ノ戸----1:00白水鉱泉・黒岳荘駐車場泊----6:00起床----朝食----7:15黒嶽荘スタート----7:54白水分岐----9:35前岳----10:20上戸ウツシ----12:15高塚山----12:30天狗分岐----12:50天狗岩----13:45風穴----14:00岳麓寺分岐----15:14上峠----カツラノモト----15:45雨堤----15:52白水分岐 ----16:02黒嶽荘ゴール----牧ノ戸----久住高原で温泉----三重町で夕食----10:00自宅着

行動時間/8時間47分(休憩込)
累計距離/8.5km
標高差・724m/累計標高差/1021m

 Copyright (C) 水流渓人 All Rights Reserved  

BACK

inserted by FC2 system