水流渓人「hot-news」

2009年5月31日 「沓掛山〜扇ガ鼻〜肥前ガ城〜天狗ガ城〜中岳〜白口岳〜鳴子山〜稲星山〜久住山〜星生山〜沓掛山」西都山岳会

距離で15km、登り累計標高差1420m・・・こりゃ、ボクでも歩けそうだ!
「久住11座縦走?」・・・「九重11座縦走」じゃないの?
そうだ、その方が正しいかな?!、いやいいんだ「久住11座縦走」で、単に間違えただけなんだが(笑)

 

 なんだか、「1日で2桁のピークを踏む」・・・というこだわりと言うか、それの出来るだけ楽に行ける所はなかろうか?と言うか・・・。4月15日にやってみた「霧島10座縦走」よりは標高差と距離が無い事が判ったので、たまにある日曜の休みに合わせ、山岳会に募集をしてみた。皆でワイワイ歩くほうが楽しく歩けるかな?・・・参加しようかと考えているママの気分も上向きになるかな?・・・そんな誘いに12名が集合叶った。
 丁度、花の九重である。最低9時間?と予想(実際は10時間半かかった)していたので、牧ノ戸駐車場の混雑も予想し、前夜車中泊の朝6時スタートを予定した。民宿泊の4名、車中泊の6名、当日参加の2名で構成された「11座縦走隊」は、時間ピッタリにスタートしたものの、やはり2桁の行程は未知で、言葉少なく展望所を迎え、雲が垂れ見えない九重の山々に押さえつけられながら、「ほらほら、すぐに1座だぞ!」の沓掛山に笑顔も少なく、2座目の扇ガ鼻では「私は山頂まで行かなくても・・・。」の声を聞いたりしたが、ピークを重ねる毎に、出来れば全員で・・・の欲もチームとしての意識に見え隠れし始める。

  
    
牧ノ戸峠を6時スタート セメント道で展望所
   
   
2つのピークを提供してくれる「沓掛山」1503m 九重の花々が出迎えてくれた!
コケモモ/チゴユリ/イワカガミ/ツクシドウダンツツジ
 
 

だんだん雲に覆われ視界が無くなる中・・・2座目「扇ガ鼻」1698mに到着!寒いッ!

 
 

なんともなだらかな山頂・・・初めて立つ「肥前ガ城」1685m

  
  
肥前ガ城からの下り 天狗ガ城への途中、雲が切れ、御池が見える
 
 

 西千里の道は、登山道のハイウェイ?雲に見え隠れする星生崎を左に見上げながらバイオトイレの設置された久住別れに着く。始まった花の九重は、それはそれは人気で、たくさんの登山者で賑わっていた。服装や装備から見ても、普段は山歩きはされない感じの方達も、この時ばかりは・・・と、来られている。道も安定しており賑わう山を象徴している。少し休憩を取り、久住別れから「天狗ガ城」を目指す。急登だが、あっけなく山頂に立てた。体がなじんで来たのか?皆の笑顔と会話が明るい。
 今回のレポートは、実に迷う写真選びだった。花の時期、咲き誇る花の景色もある。中岳から見下ろした稲星山方面も素晴らしい。白口岳への斜面もピンクに染まっていた。しかし、たくさん写した写真を多く掲載するより、何度も見直していた写真には、そんな素晴らしい景色や花よりも、もっと素晴らしい皆の表情が写っていた。長く辛い登りに耐え極める山頂もあるが、上る山の数を決めての山頂も、1つ1つに味わいと喜びがあると思った。それに青い空と、眩しい花の色が感動を増してくれた。

 
 
九州本土最高峰「中岳」1791m 白口岳への斜面はピンク!
 
 

よっしゃ!半分の山頂は過ぎた!雲が遠のき青空で迎えた「白口岳」1720m

 
 
昼食を食べた「鳴子山」1643m 鳴子山からピンクに染まる平治岳が望めた。
 
 


稲星山に向かう斜面からのパノラマ・・・
左から、天狗ガ城と中岳。少し奥に三俣山。手前に白口岳。

奥に平治岳・大船山、右手前の下に伸びる稜線が鳴子山。

突風の中、「稲星山」1774m・・・もう誰もリタイヤは言わないムードだ!!

 
  
稲星山から続く、久住山への道・・・ で、簡単に「久住山」1786.5m
  
 

 「えっ?11座?・・・で、楽しい?」なんて、山好きは聞かない。山は、それぞれにこだわりがあるから楽しく面白い。1つのピークに、1000人が登れば、それぞれの違う思いが1000通りある。そう思えば、どんな思いもこだわりも、「そうかぁ〜!そんな考えも楽しみもあるよなぁ〜!」と思える。それを受け入れるか、反発するかは、人それぞれだが、それぞれの思いを知り賛否両論する場は、決して「山」でない。なのに、人は、山岳会などと面倒くさい集合体を作り・・・作ろうとするのだろうか?楽しいはずの登山という行為が、制約に縛られていないか?好き勝手する行為は、山岳会会員としては不適格ではなかろうか?・・・と、時折脳裏にチラつく。名ばかり会長を引き受け、3年。何もしないから・・・、いや皆と休みが合わないから続いたのだろうか?私個人の意見(いや都合かな?)としては、上部団体組織に加盟している事や、大して会員の集まらない月一の例会など、止めた方が良いと思っている。それなら私一個人が退けば、万事上手く収まり、楽しみから受けるストレスも無くなるのははっきりしている。だが、そういう思い、考え、迷い・・・すべて山岳会に所属し、その会はいつも歩き続けている生きた会だからなんだと判っている。面白いよなぁ〜。珍しく日曜に休みが取れたこの日、12人が同じ目標を持って歩いていた。同じ景色を眺め、同じ苦しさを楽しんだ。

 
  

いよいよ最後の登り、星生山への急登も、皆、だだヒタヒタと登高して来る。

 
 

ほら、もう少し!

ママも元気だ!

  

  

余裕の笑顔で迎えた「星生山」1762m、楽しさのピークもここだったのではなかろうか?

  
  

 11座目は沓掛山。帰路の通過だが、そのピークからは、こんなパノラマが見えている。ここから見る九重山の中心は、星生山だ。遠く由布岳も見えていた。皆が揃うまで、山頂の岩に座り眺めていた。「こんな企画をありがとうございました。」と、感謝された。自分の為の企画を、単に募集しただけに過ぎないが、ひょっとして『皆で歩いたからこそ、私もママも頑張れたんじゃないかな?』と言う気さえした。

 
 

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