水流渓人「hot-news」

2009年4月7日 「比叡1峰南面/第一スラブスーパールート」長男の高校入学記念?親子登攀

たいした高校入学の記念じゃないけと゜、彼のリクエストだから・・・

 

 9日に高校の入学式を控えた長男、「山には行かんと?」と聞いてきた。「試験があるっちゃねっつか?」と聞くと、「あるけど、7日だったら行けるから・・・、山でん岩でん、どっちでもいいっつよ!」と答えた。山歩き・・・、岩登り・・・の選択肢を、息子から問われるとは思わなかった。11月以来、肘と肩が最悪の状態である。腱鞘炎と診断された肘は、ようやくその痛みが遠のいているが、俄然、肩は上がらない。上がらない所か、痛みを伴い力が入らないのである。息子の問いに、私は「おうっ!久しぶりに岩に行くかぁ!」と答えていた。正直、登れるか不安が大きかったが、それ以上に恐怖に抑えられていた。そして、当日・・・どのルートにするのかの考えもまとまらぬまま、南面のスラブを見上げていた。

  
  

去年の11月26日以来ぶりに比叡の岩を見上げた。左の肩は、いまだに痛い・・・。
  
   
1スラスーパーに決めた。 麓屋との親交も深い「藤原拓夫」氏と初対面!
   
  
去年、ルート整備中に、ごっそり剥れ落ちた1Pの場所 その剥れ落ちた岩の所から、息子を写す!
 
 

スーパールートの2Pをフォローして来る長男坊。高度感の出る素晴らしいピッチだ!

 
 
「おい!」と言うと、ピースとポーズを作った。
怖がっていなくて楽しそうにしていた。
ガッチリと打ち替えられたビレー位置
 
 

1スラの名所?「亀の甲スラブ」を、楽しむようにスタンスとホールドを選び登る。

 
   
まぁ、1スラスーパーの核心5+をフォローする。 核心部を越え、ホッとピースポーズ!!
  
 

 肩は上手く上がらないまま、核心の5+級のピッチを迎えた。痛みもあるが、しばらくクライミングから遠ざかると、腕力がガタ落ちである。4級ぐらいなら、騙し騙し体重の移動をしながら登ってきたが、「ここは、落ちるかもしれんわ・・・。」と、スタートした。5mほど右斜めに登りあがると浅い棚に立つ。ここからが核心のフェースとなるのだが、ワナワナと震える右手に、上がらない左肩・・・は、チョンボ交じりの不細工な登りとなった。そんな下手な登りを、息子はどう見上げていたのか判らないが、少しもたついてフォローしてきた。
 「最終ピッチ、リードしてみるか?」
 「うん!」
 私にとって、他に何もいらない返事だった。フォローの確保を少し教え、送り出した。息子がリードしているという感覚ではなく、熱い生命が、私の腕の先に繋がっている気がした。

 
 
息子の張ったロープが空へ伸びた! ちゃんと、確保体制を作っていた。
  

 登攀時間2時間16分は、立派なもんだ!!

  

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自宅発7:50--登山口10:25---取り付き11:00---亀の甲下テラス11:50---終了点13:16---昼食---下山開始13:45---展望所14:00---南登山口---駐車位置14:50---日向お舟出の湯---帰宅17:30

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