水流渓人「hot-news」

2008年5月6日 「三方岳(さんぽうだけ)/1479m」宮崎県

 

GW第2段は、ママと夫婦登山やが!

 
  

 貴重な原生林の山・・・。今は、九大演習林の中を歩けず、大河内峠から境界を通り、山頂に至るルートのみである。だが、それで十分だと思う。地元のインストラクターの方の同行があれば、案内していただけるそうだが、そこに立ち入る気持ちまではない。見える範囲で十分かな・・・?!そう思える山だった気がする。行きたい、出来る限り希少な場所に・・・。見たい、人があまり知らない場所を・・・。見たい、人知れず咲く希少な花を・・・。そう思う気持ちは、正直強く感じ、それを満たしてきたのも否めない事実である。だが、最近、そのくらいでいいかな!と思えることも多くなってきている。今回は、特にそう思える山歩きだった。
 下山の頃、午後2時近くになってもまだ8合目付近を登っているツアーの団体に遭遇した。ツアーとか、団体とか否定する気持ちはまったくない。しかし、登山道に座り込み、避ける事も挨拶することもなく、そして、それを引率する方が注意することもない。登山道を大きく外れ、そして離合しなくてはならないこちらの気持ちや状況への思いやりのかけらもない傍若無人な態度は、いったい何なのか?と強く思った。自然は、その商売の代償にすり減らされていくのか?それでいいのか?いや、歩く自分も同じじゃないか!そうなんだろか?一度訪れると、そのままそっとしておきたい気分になってしまった。このまま、私は山へ行くことも止めてしまうのだろうか・・・と、辛くなってきた。「楽しい!」「見たい!」「行きたい!」それでいいのだろうか?
 
・・・と、文句が多いのが水流渓人流ってか・・・!?

 
   

村所から大河内方面へ国道265号線へ、しばらく走ると「ラバーダム」がある。
ゴムチューブが膨らまされ水を堰き止めている。結構、迫力ある!

  
  
渓谷は、実に良い雰囲気・・・ 大河内峠が近づき「九大演習林」の看板
  
  
大河内峠登山口 現在、三方岳へはこのルートのみ許可
   
   
左/桧の人工林、右/九大演習林(自然林) 振り返ると「尾崎山」
 
 

しばらくあるくと、三方岳の山頂が見える。登山道は、尾根を登りつめ、一旦標高120mほど下り、山頂へさらに登る。精神的に、チト辛い(嬉しいと言うべきか・・・)ルート。

 
 
ミツバツツジが満開だ! シキミの花
  
 

この新緑は、花の華麗さを上回る主張を感じた。
山登りをしていて良かった!と、実にしみじみ思う景色を記憶に残す事が出来た。
 
  
ヒメシャラの大木 ブナの大木
 
 
ホウチャクソウがたった一株 山頂への最後の登り・・・いい天気だ!
 

「三方岳」山頂で・・・また一つ、新たなピークを踏むことが出来た。

 
 

左に、樋口山・石堂山・・・、そして右に市房山が見渡せる。
正面に眺めながら食べる弁当は、内容でなく状況が豊かさを感じさせてくれるメニューだ!

 
 

 多くを語ることもなく。淡々と・・・。静かに、自然の一部をそっと感じさせて欲しい。せめてその恩返しに、私は何をしたら良いのだろう・・・。残すためだけなら、登山なんてしなけりゃいい!掘れた登山道を見るたび、歩く度に感じた。でも、私は、今の子供達に、本当の自然を感じさせたくて、そこに包まれる事を望んだ。本や机上の知識で、いくら自然を語ってもつまらない。それは体で感じないと、どう残せば、どう維持したら良いかは判らなくなると思ったからだ。子育てを、出来る限り自然の中での関わりにしたいと「水流渓人」を名乗った。
 今日、子供達はそれぞれにやりたい事をして過ごすと言った。私とママだけが、こうして山にやってきた。でも、その形も自然なことだと思った。かつて、自分の父母は、私と一緒に自然相手に遊んでくれたことがどれくらいあっただろう・・・。でも、自分が、我子達に見せたい川を選ぶとき、連れて行きたい自然を選ぶとき、それはあの頃の匂いみたいなものを探している。公園の緑を見て、「大自然」とか「アウトドア」とか言う言葉を使いながら、子供達へ話をする小学校の先生がいた。魚や蛙や昆虫や、ビデオで説明する授業がある。友達に殴られた事がある?友達を殴った事がある?あってはイケナイ事になってしまった『今』、私は、何をどう教えればいいのか迷い、山に自然に子供を連れ出した。子供は、自然の中で、どう遊ぶかを知っている。

 
 

 咲き誇るアケボノツツジを今年も楽しめた。アケボノは、咲く場所を選んでそこに咲いているのだろうか?そこにしか居場所がないのだろうか?いや違うね!アケボノは、そこのその場所に咲く意義と意思をはっきりと持ち、今年も花を開かせたのだ。決して、私達に見て欲しくて咲いたわけじゃないんだ。良く考えて欲しい。子供達よ!本当のこととは、人は教えてくれない。教科書や本に掲載されているのは写真だよ!そこに行き、それを見る!自分が感じないとダメなんだ。多くをバーチャルの世界で充足させようとする、いや、そんな経済効果のみ追及する大人社会の被害者になるなよ!

 
  

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