水流渓人「hot-news」

2008年2月6日 水曜登攀隊「第3スラブルート/比叡山1峰」宮崎県

 

別に意味は無いのだが、いかにも臭いそうなクライミングシューズ。
私の愛用の5.10スパイアーである。
本当は、足サイズ25cmだから7.5でいいのかもしれないが、これは9・・・27.5cmだ!
いつも足先が1cmほどゴソゴソだが、靴下を履いて、足先にカイロを貼り付けてゆっくりある(^=^;
ここぞ!という時には、踏ん張れないが大好きな靴である。
だが、あちこちと、私と怖がりながら登っている靴でもある。
冬場のカイロ使用に欠かせない靴・・・、その靴とともに「第3スラブ」に激震が走った!!!(>。<)

雨の予報は外れ、2月最初の水曜登攀隊である。

 
 

 以前、私の愛車「デリカスペースギア」は、24万キロの走行で、とおとおエンジンからのオイル漏れがひどくなり、「デリカ D:5」に乗り換えた。もちろん銀行借入だ((((((((^_^;) ソンナコタァドウデモイイガ!かつては、30万キロを目指し、小松の親分のランドクルーザー・プラドの走行を目指していたが、そんな小松の親分車も、27万キロの走行をもってあちこちの修理に耐えかね、買い替えたそうだ!(^◇^;) まぁ、そんなこともどうでもいいが・・・。
 まぁ、そこらの近況から、都農神社で待ち合わせの水曜登攀隊的会話が車内ではじまるのだ!そういうことだ!
 で、そおそお!話はデリカD:5に戻るが、私は通勤や、普段の使用や、未舗装路の無い山への足には、スズキのMRワゴンという軽自動車に乗っている。かつては、子供の送り迎えにも使用していたので、2年で、すでに5万キロ目前である。当然、車検もまだ来ていない(@_@;)いや!そんなことでもないのだが・・・。で、ということは、D:5は、ママの足になり、子供の送迎や自分のパートへスタスタ出向いている。「一度乗り始めたら、軽より楽やわ!」と、ぬけぬけと仰っていた。当たり前だのクラッカーである!いや、そもそも、ママや子供達が乗るので、より安全な方がいいとも思うのだが、ママがD:5ばかり乗り回すのには、他にも理由があった。このD:5を買う時、ディーラーの佐藤さんが、「以前のは、ディーゼルでしたが、今回のD:5はガソリンしかありません。まぁ、環境を考えて、車体を軽くして排気量をおさえて、これで二桁の燃費を確保できますよ!」と教えてくれた・・・。二人で「へぇ〜、燃費が良くなったのかぁ!」と思ったのは確かである。しかし、ここに少し違いがある。私は、『この車体にしては、燃費がいい。』と思い、ママは、『以前の車(=以前乗っていた軽自動車のMRワゴン)よりは、燃費がいい。』と思ったみたいだ。ある時、私が「今日は軽で登山口に行くわ!」と言った時、「デリカで行ったら!」と勧めてくれた。「いや、燃費がいい方で行くよ!砂利道も無いし・・・。」の答えに、「えっ?三菱の人、D:5の方が燃費がいいって言ったやん(◎-◎;)!」いや!そんな事は言っておらん!佐藤さんごめんなさい!
 そんな事で「第3スラブルート」になった訳じゃないのだが・・・。

  
 

いつも、見上げるたびにワクワクするよなぁ〜!第1〜4スラブが一望である。

 
 
取り付き 1Pを直上する
  
3Pは核心の6+級
しかし、この日の核心は核心を過ぎての染み出しだった!
息を飲むカチホールドを握っての左フィンガートラバース(〇o〇;)
小松の親分RP
 
 

3Pに、なんとも言えない青空が見えてきた。風裏になり快適である。

 
 

4P/6級、ピンが打ちかえられ安心。しかし、私はA0となる。小松の親分RP。
   

5P/5+級だが、この握った岩が外れ落ちた。

エイヤー!と、ハングを乗り越した。

 
 

 5P・・・、簡単なスラブから、ハングを乗り越す所がワンポイントのはず・・・。ハングに差し掛かり、小松の親分が、「岩が外れそう!」と叫んだ。いつもの様に、グラつくが外れはしない!みたいな、慣れの感覚でビレーしていた。ハング上にある斜めカチホールドを取ると、どうしても体勢的に右足がグラつく岩をスタンスになる。しばし、躊躇した後、思い切って乗り込んでクリアした。フォローに私が続く。クラつくと言っていた岩に来ると、少し触っただけで下にずれる感じだ!直感的に「これは落ちるな!」と思った。しばし、この岩を触らずに登ることは出来る・・・フォローだから、別の場所をゴボウで抜けようか?とも考えた。しかし、今日の平日に落としておいた方が、今後に危険が及ばないだろうと判断。「落とします!」と、上に叫びながらその岩を右手に持ち、左手は下のクラックにアンダーホールドでささえていた。右手に持つその岩をほんの数ミリだろうか?下に引いたトタン、50cm四方の岩がごっそり抜け落ち、砕けながらドスドスと鈍い音を立てて落ちていくのが見えた。鮮明に落ちる状況を確認できた私は、そのほとんどの落石が、つい先ほどまで私がビレーしていた位置に落ちて行った。別段、強い衝撃でも恐怖でもなかったつもりだった。ふとアンダーに持っている手の薬指から血が滴り落ちているのに気付く。痛みはない。そのまま、ハングを乗り越そうと体勢を変えるが、どうしても一歩が踏み出せない。今落ちた岩のスタンスを失ったからではない。精神的なビビリが、意識とは違うところで体に出ているのだと思った。岩が落ちた事、そして、それを見て無意識に体に変化が出た事・・・。この事に私は衝撃を受けていた。意識的に、次のピッチをリードさせてもらった。

 
   

落石でのビビリのまま6P/4-をリードする。

 
  
終了点にて ナックルピークから矢筈岳・丹助岳方面
 
 

水曜登攀隊・2月度!二人オッサンつま先カイロ使用!!
 
 

 私の成長は、一旦限界に達し、これ以上を求めなくなっている。『怖い?』と問われれば、迷い無く「怖い!」と答えることが出来る。成長?レヘヘルアップ?しなくていいと思っている。どう楽しめるだろうか?と、自分が登れるルートだけ、数本定めて、それを登りぁいいと思っている。小松の親分と来る限り、彼の後だけはついて行きたいと思うが、自身の岩に求めるものはない。怖くて、後ずさりしながら、震え、怯え、情けなく、臆病で、腰抜けでいいと思っている。第3スラブルートの果てに、確かに稜線はあった。

  

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