水流渓人「hot-news」

2008年1月9日 「比叡1峰南面・第4スラブルート/水曜登攀隊」宮崎県

 

まっ!1月2月3月は、水曜登攀隊のOFFシーズンでもあるのだが・・・
つきに度ぐらいは行きましょうか?・・・なんて話していたら、
小松の親分の1月の休みがこの日しか私と合わない事が判り、ぜひ行きましょう!と言う事になった。

 

年末年始、水流渓人の体重はしっかり3kgUPしていたのだ!!

 

 我が家には、今年、受験生となる長女と次男がいる。出かけたい気持ちを抑え、年末年始は自宅で過ごすことにした。・・・ん〜、それは当然なのかも知れないが、正月・GW・盆にしか連休の取れない私には、宿泊遠出の出来る、本当に少ないチャンスでもある。そんな気持ち、たかが1年我慢するに過ぎない・・・と言われるだろうが、この瞬間は今しかないと思うと、折角と惜しい気持ちになる。でも、家にいるから・・・と言っても、家族全員で過ごせるんだから・・・と、思い直した。30日まで会社が開いているので、結局31日にドタバタと大掃除みたいな動きをした。31日をゆっくりと迎えたことがないから、別段どうでも良いのだが、「紅白歌合戦」を掃除をしながら見るのも、いったいなんなんだ!とムカついてきて手を止めた。
 ご近所にいただいた、「今朝釣ってきたサバ」を3枚におろして煮付けにした。夜食べようと思い買ってきた「ブリ」は、明日以降の食材になってしまった。少しきれいになったリビングで、紅白歌合戦を家族で初めてじっくりと見た。除夜の鐘の音をテレビで聞くと、日付が変わり2008年となる。年越しそばを少し早めに食べ始めたので、家族皆・・・どんぶりのふちにソバを1本だけ食べ残し、除夜の鐘の音とともに、冷たくなった1本のソバをツルッと飲み込み「年越しソバ」の儀式とした。
 すでに昇った朝日に、手を合わせると10時が過ぎていた。ホラホラと追い立てるように、ママを起こしで「雑煮」をお願いした。大体、正月のおせち料理が自宅のテーブルに並んだ事はないが、「早く来なさい!」と親戚からの電話で、豪勢な正月料理をいただきに出かけた。子供達は、お年玉の儀を楽しみにしているので、山に行くより準備が早い。たらふくご馳走をいただいた後は、合格祈願に「速川神社」(@A)に親戚の子も従え往復6kmの徒歩でお参りに行く。
 長女・高校3年、進学校の国立理数科のクラスに在籍している。在籍しているだけで、すでに合格は無理なラインも実感している(^=^;。まぁ受験から逃げるわけにはいかないので、センター試験を受け、ひょっとしたらの薄い期待で無理だろう国立も受けてはみる。行くことは無理でも挑戦は出来る(-。-;)。ただ、なんらかの資格は取得しておいて惜しい親心で、理学療法士への専門学校へ(試験というか面接試験で合格している。(^◇^;))行ける段取りは出来ている。しゃぁない娘で、この時点ですでに学習放棄をしているみたいな日々だ(*_*)
 そして、次男。とにかく、恐ろしく学習時間を自宅で過ごせない。もう、姉兄に比べると、10:1と言って過言ではない。その彼が、1月5日に受験を控え、最後の神頼みで「速川神社」で引いたおみくじ・・・「努力した人は報われます・・・。」のお言葉・・・。じゃ、努力しなかった人はどう?そんな疑問も跳ね除ける様に、絵馬まで買い、お願いを書いた。それが効いたのが確かだと判った7日・・・。まさかの「合格通知」が届き、4人の子供達は、私の後輩となった。

 
  

なんとも暖かな、いい天気の比叡にやってきた。

 

 合格通知が来たので、晴れ晴れとした気分の親心である。小松の親分も喜んでくれた。1月の水曜登攀隊は、今日限定である。「3スラをやりましょうか?」という小松の親分へ、取り付きで「あれっ!4スラもカラカラに乾いていますよ!」とけしかけたのは私である。「じゃ、行きましょう!」と簡単な返事が戻り、3P/Y+級と4P/Z級を登らなくてはならないことが決定した(^。^;)。
 2004年5月、ここを登っている。ブッシュから最後合流のピッチまで合わせると12ピッチを登る、比叡では最長のルートである。ブッシュの介在と、ルートの狭さが気になるが、実にくねくねと良く作った!クラッシックな雰囲気プンプンの嬉しい1本である。しかも、寒さ対策バッチリの私達だが、ついには汗だくになり、インナーは脱ぎ、貼るカイロは剥がし、シャツ1枚での1月にしてこれかい!みたいな贅沢な?温暖化大丈夫?みたいな日和となった。 

 
 
取り付き1分地点から、1Pは大きく右へ 1〜4スラのスタートとなる地点を見下ろす。
  
 

2P/X級、見た目難しく思うが、ホールド・スタンスの組み合わせが判るとX級である。

 
  
3Pは、迷路みたいな方向へ・・・Y+級 いやぁ〜難しい6Pだった!
  
 


さぁ〜て4P/Z級、その通り大変難しい・・・怖い!

 

 順調に登る。もう、アブミはいらないだろう・・・と、持ってこなかったが、3Pの核心で、スリングで2段アブミを自作しての解決。非常に難しい・・・その上、体重は正月バージョンの3kgUP!ガンバレ水流ちゃん!そして、4P/Z級は、かえって掴む者には助けになるピン配置で、助かった。2008年になったから、もっと上達しているのでは?と思ったが、上手くなっていないとごろか退化しているのは確実である。その後、6P+7Pをつないでリードさせてもらうが、W+でビビリの登りになっていた。まぁ・・・今年の、初リードという事で、おめでたいとだけ思おうとするおめでたい水流渓人である。

  
 
6P/V級をリードした水流ちゃん! 7P/W+級、結構難しい!
 
 

あくまでも青空!んーーーッ、実に良いアングルである。8P。

 

 9Pも、私がリードさせてもらうが、なんともブッシュの介在がうるさい。それどころか、流れ落ちかかった草と泥に翻弄され、怖くも試練のリード・・・。しかも途中でロープ一杯になり、後2mをビレーしている小松の親分にそのまま上がってもらい、TAカンテの5P終了点となる松ノ木にたどり着く。ルートの長さが、満足な疲労感を与えてくれた。「次は、2月に行きましょう!」と申し合わせる。

 

2008年も水曜登攀隊をよろしく!

 
  

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