水流渓人「hot-news」
 
2007年10月17日 「比叡3峰/比叡の果てルート/水曜登攀隊」宮崎県

  

今月3日の衝撃?のカムバック・クライミングには驚いた。
相棒の小松の親分は、3日前まで腰痛で歩けなかったのに・・・、
しかも、風邪による微熱であったのに・・・、
「3峰、比叡の果てルートをやりましょう!」と言い、取り付いた。
ブランクを感じさせたのは1Pだけで、後はいつもの様に見えた!
やはり、無理したのだろう・・・。
翌日から2日ほど辛かったそうだ。
 
雨で流れた先週、そしての今日・・・。
水曜登攀隊は、また比叡「3峰」にやってきた。

 

とか、なんとか言いながら、登りたくて来ているのには違いない(^_^ゞ!

 
 

3峰の取り付きから見上げる岩は、迫り来るのだよ!!
このハング下のコーナーをレイバックで掴み上がり、左へフィンガートラバースする(@_@)
いつも、ここから始まる旅に、覚悟を決める場所でもある。

 

【比叡の果てルート】

          1P 30m 5.10a(Y-)  やさしいフェイスからコーナーのレイバックで登り、ハング下を左へハンドトラバース。
          2P 25m 5.7(X+)   短い凹角から段違いを右に越し、スラブのクラックを登る。
          3P 30m 5.9(Y)   スラブの左上から傾斜の急なフェイス
          4P 50m 5.10d(5.10a・A1) フェイスからスラブ小ハングを超えスラブから凹角の前傾部ピナクルのクラック
          5P 35m 5.10c  小フェイスからスラブ壁を直上し、右のカンテ沿いを登る
          (*今回、5Pは、左方カンテ45m/Y-のコーナーを登る。5P/5.10cより、こちらが難しいと思うのだが・・・。)

  
  
おっと!時間規制にひっかかった(-o-;) 3峰トンネル横の発破跡・・・
   
     
1Pスラブからハング下コーナーへ 1Pハンドトラバース地点から小松の親分
 
 

1P終了点手前のRCCボルト・・・ボルト穴からニードルを写して見たd(-_^)good!!

 
 

 朝、子供たちを佐土原駅に送ってから、待ち合わせの都農神社へ向かうのだが、5分出遅れてしまった。駅まで行って宮崎市内の学校まで行くより、そのまま219号線を行く方が早い?交差点で右折し、小松の親分に電話を入れる。集合を30分遅らせてもらい学校へ・・・。結局、門川〜川水流間で、道路工事による通行規制があり待ち時間5分で通過出来た。早く来てもここで待機だったんだ!と、結果オーライ!「ボチボチ行きましょう!」と、焦る事ない水曜登攀隊の基本姿勢である。でも、最近は結構行動時間の早さは感じている。成長なんだろうなぁ〜(^^ゞ
 3峰トンネルを過ぎ、カーブ左の空地に駐車し支度をする。「まぁ、ボチボチ!」と、口癖のように言うのはいつものこと・・・。車道を50mも歩くと、宮崎岳朋会の古い仲間・・・ゲジ眉崎君が、仕事車・制服でやってきた。なんと、こんな所で仕事?「岩行くよぉ〜!!」なんてふざけて誘いながら、久しぶりの再会を喜ぶ。彼らは、正月の冬山に備えてトレーニングの真っ最中だそうだ・・・日曜はここにも来ていると言っていた。しかし、こんな所で会うなんて・・・珍しい事もあるもんだなぁ・・・(^_-)〜☆
 
 トンネルを抜けると、アッという間に圧倒的な3峰の取り付きである。
 
 1Pの核心は、簡単なスラブの跡、ハング下のコーナーをレイバックで掴みあがると、左へのフィンガートラバースである。実に怖い!スタンスがスメアと言うのが気色悪い。しかも登り出しの1Pからこれである。ザイルの流れも非常に悪い。コーナーやフィンガークラックにカムをかけると、ザイル流れが最悪だ!思い切り・・・なんだろうが、小松の親分は、手前にカムで1箇所とると、フンンガートラバース途中のピンを2本飛ばしてビレー位置にいた。フォローもトラバースは怖い・・・しかも2本ピンを飛ばしているので、落ちればブランブランとなるだろうなぁ〜と、ビビビビヒリながらトラバースするのである。(@_@)

 
  
1P終了点から取り付きと川床を見下ろす。 2P、段違いを超えスラブ

なんてこたぁ〜ないのですが、
Five Tenの「アナサジ レースアップ ベルデ」ステルスONYXラバーを新調したのさ!!
9月24日に、長男に履かせたんだけど・・・。今日が初使用なのさ!
と言うことで、水流ちゃんの影がピースなのだ。
しかし、道具ではない事も、私はいつも知らされているのだよ!ヨイヨイ(-_^;

 

4P、ルート核心となる。フェースからハングを超え、スラブから凹角の前傾部を乗り越す・・・。
50m、目一杯続く緊張は、「比叡の果てルート」の看板になっているのじゃ(^^;)

比叡の果ての最終ピッチとなる5.10cなんだが・・・ 左方カンテの6-コーナーレイバックへ突入!

5.10cより、左方カンテ6-の方が難しく感じるのだが・・・皆さん、如何?

 

「いっ、イェ〜ィ!」アンド「ピース」のおぢさん二人・・・今日は、気が合わなかったね(^_^ゞ

 
 

 いい天気に恵まれ、涼しい風に吹かれての「3峰」であった。仲間たちが、アルプスや海外へ出かける中、別段焦る事も無く、羨む事も無く、楽しんでいる。お互い、諸条件・・・クリア出来ない事が多いのも事実だが、来週・・・来期・・・来年・・・と、楽しむための目標めいたものもある。近くにこれだけたくさんの楽しみがある所に暮らしているんだ!と思うと、嬉しくなってくる。
 
 私は、家族での登山を止めたわけではない。義務感にかられる「家族登山」は、そろそろ卒業だな!と感じている。後は、行きたい者だけがついて来たらいい!「働き」そして「暮らし」、「育てていく」という状況は、たくさんのすれ違いや、触れ合う時間を無くしているが、登山でなくても構わない!「家族6人」の行事を増やしていくつもりである。そういう意味では、この水曜登攀隊の活動は、結構大事な時間でもあるのだ!厳しさの中に身を置く事で、湧き出る優しさも感じている。「岩登り」という行為、案外そんなものなのかも知れない・・・。

 
 

12年目、走行24万kmの家族車は、引退の時を迎えつつある。
余るほどにたくさんの思い出を作ってくれてアリガトウ!!

 
 

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