水流渓人「hot-news」

2007年3月20日 「空野山/西都市」宮崎県
 

あまりガイド本にも掲載されていない「そらんの山」・・・しかし1126.8mの立派な山だ!
 
3月下旬、この宮崎で雪である!尾鈴の山が白くなっていた。
先週同様、西都原古墳群公園経由で米良・尾八重を目指す!
  

 中学を卒業した次女が19〜21日が休みだと聞いた。ママも仕事を休みにしていた。この時期の少ない休みは、私の職業柄仕方が無い事なのだが、子供達の節目ともなる「春休み」時期に、一緒に遊べないのは私自身がつらい事だ!そろそろ親父との付き合いも鬱陶しい年頃だろうが、あえて付き合ってもらっている。
 次女の小学校卒業記念は、
比叡でのクライミングだった。今回もクライミングに行きたい気分満々だが、ママはクライミングに自信がない事を次女も知っている。「何がいい?」と聞く私に、「ん〜ッ、普通の登山かな?」と思いやりの返事をした。他の子供達は終業式やら授業やらで、3人の山行となった。本当は、前夜まで椎葉の白鳥山へいくつもりで、地形図やガイド本を準備していたのだが、寝坊者約2名(私ではないぞ!)のせいで、出発が大幅に遅れ、近場に変更になったのが正直なところである。
 「空野山」を選んだのは、近場だからというだけでなく、所属の西都山岳会でも、今年は「西都の山」の整備・案内本発行等を行政と行おうとしている。会の行事に参加率が限りなく0%に近い私も、少しぐらいは話が判る様になりたい!と努力もしている?!いや、結局は自分の為だよなぁ〜(^^;)


ひむか神話街道からのパノラマ
この景色を眺めながら登りたい!と考えていた。
  
春だぜ!宮崎だぜ!なのに雪道(@_@) いい思い出になる景色
   
まず、腹ごしらえからd(-_^)good!! トンネル脇から入る
一旦、沢に下りてから・・・ 作業道?を歩いて取り付き尾根を目指す!
       
赤ライン・・・登り  青ライン・・・下山
東に派生する強い尾根を登れば、尾鈴方面の景色が素晴しいに違いない!
 
尾根道に出る藪こぎは15分で終了! 飛び出した尾根の切り分け
 
尾根道?日当たりの良い尾根は草が伸びて見た目も大変(-_-メ)
「トゲ」のある蔓やノイバラが、たぁ〜〜くさんまとわり付いて来る(-_-#)
 
でも、振り返れば景色バツグン 急登も所々ある(^o^;)
  
藪やトゲがあっても、立ち止まり降り返れば、尾鈴の迫力のパノラマが楽しめる。
  
でも、草を掻き分け掻き分け歩くのは、ママや次女には大冒険! ひょっこり積雪のプレゼント(^_-)〜☆
    

「これが、卒業記念?q(-_-)bad!!」と言いたげな次女
 
山頂も近い! 山頂標識近くの展望
 

 藪を掻き分けながら、トゲに閉口しながら、自分はどこを歩いているのか?山頂はやってくるのか?ひょっとして迷っているのでは?と、そんな表情のママと次女だったのかも・・・。いや、多分、私が連れて行っているのだから・・・と、安心していた方が確かカモシレナイ!この日、食料を少ししかもって来ず、途中で買い足す事を忘れていた。判りやすい尾根だから・・・と、自信たっぷりの私だった。尾根へのアプローチとなる作業道は、数箇所土砂崩れをおこしていて、じわじわと抜けた。少し、迷いそうな所に目印を足して歩いてきた。山頂は簡単にたどりつけた。

   

【空野山】1129.8m
 オサレ山・地蔵岳と尾根伝いに連なる1000mを越す西都の山です!奥深い位置に鎮座していたこの山も、ひむか神話街道の開通で一気に登りやすくなった。道路を整備することで、山の斜面はコンクリートで塗られ、尾根をくり貫きトンネルが掘られたが、眺めるより登るには楽しい山だと感じました。この山の南側には、地蔵岳への尾根直下に林道が抜けている。その林道側からのアプローチは空野山頂まで30分程度だが、この東側から尾根を登れば、尾鈴方面の雄大なパノラマを楽しめる!!おすすめのコース!

アセビが咲いている。 ススキを掻き分け下山する。
そして、時折、文句無いパノラマが広がる。
 
語れば、このトゲが主役?q(-_-)bad!! そして、藪を抜ける。
 

 下山の時、一旦北側の歩きやすい人工林の中を通ってみた。光の当たらない林床には下草もなく、快適な歩きだった。このまま「空野トンネル」の南郷村側に下山してしまおうか?とも思ったりしたが、思い直してまた尾根に登り上がった。また藪に突入して周囲が見えたとき、私は少し南の弱い尾根にいる事を知った。でも、下に歩いてきた作業道が通っていることも判っていた。そのまま下山する事をママと次女に話し、相次ぐトゲに「痛てぇ〜!」を連発しながら歩く。気がつくと、私達は崩壊地の上にいた。急斜面で土砂、その下はほぼ垂直に切れ落ちていた。おそるおそる土砂を壊さないようにトラバースする。ママと次女が大丈夫か、手を貸すわけでもないが見届けながら、また藪へ・・・。ふと隣でした音に目をやると同時ぐらいに、トゲの蔓に足をとられた次女が、回転して顔からずり落ちてきた。一瞬だった。下方は木もあったので大事には至らなかっただろうが、驚いた。「大丈夫か?」聞く私に、動転していたのだろうか?次女は、「顔を打った!」と告げた。一旦、座らせ、どこが痛いか聞くが、判らないみたいだ。大丈夫だと判ったので、更に藪を下ると、人工的な切り分けが見え、その下に作業道が見えホッとする。作業道に出くわすのは必然だが、そこに至った充実感は、藪こぎ特有のものだと思う!

 
ずり落ちながら歩くママの足元(>_<)
降りた所を振り返る。結構な傾斜だ! 次女の足元はドロドロ(^^;)
 
もとに戻った!のぼり1時間55分、下山1時間30分。山行としては短いが、
充実感は大きいものがあった!
 

 「すごい経験が出来たと思う!」と、次女は言ってくれた。いつも、記念だとか思い出だとか言いながら、辛くきつい方に家族を引き込んでしまう。だけど、次女が言ってくれた言葉は、彼女の価値観としてはプラスの判断だ!ママも、「なかなか楽しめた!」と、久しぶりの山行に付き合ってくれた。だから、連れ出せる家族なんだ!と嬉しくなってしまう。

  
登った空野山、そして東尾根を見る。あちこち削られた斜面が痛々しい山容だ!

 尾八重牧場付近から見る「空野山」は、地蔵岳の堂々たるパノラマに比べると、チョコット・・・という感じだ。雪が楽しめた。青空の下で歩けた。景色が楽しめた。1時間もあれば、いろいろな山の登山口に到着できる。自然の豊富な環境に住んでいる幸せを感じる。それを感じれない人達は不幸の様な気さえする。・・・だからだろうか?記念に・・・と言いながら、食事に出かけたり、何か買ってあげたりする事があまりに軽薄に思えてならない。だから自然に連れ出し、危険にさらして充実感を得ているのだろうか?そうではない、多分確かな大きな重みのある事をしている家族だと思ってもいい様な気がしている。わかんないけどぉ〜(^_^ゞ

    
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 8:45自宅----ガソリンスタンド----9:05西都原----10:10空野トンネル----準備・朝食----10:40歩き始め----11:00尾根へ突入----12:35山頂----軽く昼食----12:50下山開始----14:17下山----帰路----16:00帰宅

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