2006年11月3日 「家族山行/長男の100座記念の霧島縦走」宮崎県
思い起こせば、3歳で初めて登った「丹助岳」、2度目の登山「韓国岳」、続いて「霧島縦走」・・・。おんぶされる事もなく、いつも自分で最後まで歩きとおした。初めて二人だけで行った「二ツ岳」も、印象深い。小学2年の時「大崩山」にも二人で行った。息子とザイルをつなぎ合った比叡の岩登り。彼の100座すべてに関わっていて、嬉しいのは親父の方かも知れない。96座を終えた時、もうすぐ100座になる話をした。後、4座・・・「霧島縦走がいいなぁ!」と、効率を考えたのだろうか・・・(^_^)。でも家族登山を支えてくれた「霧島」の山域が、彼は大好きらしい。
韓国岳はススキの銀色に覆われ、朝日に輝いていた。
自宅を6:30に出た。こうして霧島に向かうのも何回目だろう・・・と、思い出しながら運転した。見慣れた車窓からの景色だが、3歳で登山を始めた長男が、中学1年になっても親と歩いている事が素晴しい事だと思った。町並みは確かに変化している。しかし、変わらないのは山を歩く時の家族の「歩幅」だ!こうやって私達家族は、ちょっとずつ、確実に山頂を重ねてきた。大切な家族、大切な家族と過ごす時間。それを自然中ですごす事に価値観を置いているのは、親の勝手に決めたことなのかもしれない。でも、子供達は、いつか気付いてくれると私は確信している。私のやってきたことが何なのか・・・。「金でもない。」「物でもない。」こと。本当の事。本物の事。 えびの高原のススキが、朝日に銀色に輝いていた。大浪池登山口に駐車し、高千穂河原行きのバスを待つ。紅葉の中を走るバスは、新鮮だった。こうして家族でバスに乗るのは、本当に珍しいことである。姉2人が、試験前だから・・・と留守待機になったのは残念だか、その分、4人で存分に楽しもうと思った。
高千穂河原からは、整備された石段を登る。樹林を抜けると、正面に中岳が青空に浮かんでいるように見えた。振り返ると、高隈山系と桜島が、雲にポッカリ浮いて見える。「宮崎に住んでいて、近くでこんな景色見れるんだからいいよなぁ〜!」と、長男に声を掛けたつもりが、ずいぶん先の方から振り返った。歩くスピードが、いつの間にか私は追い越されている事に気付いた。レスリング部で頑張っているので、実に無駄の無い体型になってきている。「今日は、僕がずっと先頭を歩くかいね!」と嬉しそうに言った。時折、声をかけ、振り返らせないと写真が写せない・・・(^o^;) 1時間歩けば、中岳の山頂に着いた!涼しい風が吹き、今かいた汗をスゥーッと運んでくれた。ここから新燃岳までは、火口縁を歩き、木道を歩く。楽に歩けて、すこぶる景色はいい。30分で、新燃岳山頂到着。そして、目にしみるコバルトブルーの新燃湖が出迎えてくれた。実に天気がいいなぁ〜!
新燃岳の火口縁からは、右に矢岳の紅葉が見え、右にコバルトブルーの新燃湖が見える。正面に、霧島の主峰・韓国岳が大浪池と獅子戸を両脇に抱くように見え、振り返れば高千穂峰が鎮座している。言う事なしである。たったかと下ると、新湯方面からの道と交差し、そのまま勢いをつけて獅子戸岳の山頂を踏む! 「後、1つで100座だ!」 と、とても嬉しそうにしている長男。遅れて来る、ママと次男を待って、少し行動食と水分補給。たくさんの登山者で賑わう山頂は、丁度昼食時だが、そのまま先へと行き、腹が減った所でおにぎりを食べればいいと思った。なんだか、韓国岳へ行かないと、もったいない気分になっていた。 獅子戸岳から韓国岳へは、一番長い距離であり、きつい登りである。もうダメ・・・・(>_<)と、前を見ると、長男にどんどん離されていく、次男とママのせいにして彼の足を止めては休憩を入れる。
韓国岳の山頂は、これまたたくさんの人たちが座っていた。昼食を食べたり、お茶を飲んだり・・・。親子連れ、家族、そんな人たちも多く、小さい子を見ると、なんとなく懐かしい気さえする。100座を祝って、息子とガッチリ握手をした。「どうや?100座の感想は・・・?」と聞く私に、大した感動もない素振りで、「達成すると、もうそれは終わりやし!次はどうかなぁ・・・と、先が気になるだけやわ!」と言った。しかし、それは100座登ったという彼の経験から発せられた貴重なコメントである。やってみたからこそ言えた一言だと感じた。されど100座である。立派なもんだ!
6:30自宅発----高原コンビニ----8:15えびの高原----8:25大浪池登山口----8:34バス乗車----8:55高千穂河原----9:10登山開始----10:14中岳山頂----10:45新燃岳----11:36獅子戸岳----13:30韓国岳----14:15避難小屋----15:15大浪池標識----15:45大浪池登山口下山----宮崎市内へ買い物・夕食----20:00自宅着
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