水流渓人「hot-news」

2006年7月17日 「尾鈴・名貫川水系へママ+次女+次男と沢歩き・・・/甘茶谷」宮崎県

 

「17日・海の日は、家族でどこか行こう!」
そう言って、大喜びするのは次男ぐらいになってきた。
彼は、去年釣ったヤマメを、また釣りたくて仕方ないのだ!
次女は、少し鼻水を垂らしながら・・・「私は行くよ!」と言ってくれた。
長男は、学校のクーラーにやられてしまい鼻水とくしゃみが止まらない。
長袖のジャージを着ても寒くて仕方ないそうだ!
とにかくクーラーに弱い彼だが、
それでも「行くぞ!」という私に、強い態度で
「僕は、学校を休みたくないから、今日は行かない!」と言った。
学校は休んでもいいから!・・・と言っても、もう親の誘いには乗らない。
長女は、たくさんの理由を駆使して行かなくなって来た。

  

 「親父の計画=家族の計画」ではない事は判っている。それも子供たちの成長だと受け入れないといけない事も判っている。こうしてHPに家族の記録を残していると、ご訪問いただく方たちからは、子供たちも好きで『登山』や『岩登り』や『沢登り』をしている様に誤解されがちだが、そうではない。そろそろ家族同行がイヤな子供もいる。なぜ親父の言う事ばかり聞かなくてはならないのか・・・反発する子供もいる。自分のやりたいことを主張したい子供でもある。自分は好きではないけれど、親父の気持ちも判るので付き合ってくれる子供もいる。
 ママも、彼女の本当の気持ちとしては、登山道から山頂を目指すハイキングでいい!と、常に私に言っている。事実、彼女は2004年4月以降は岩登りに誘っても同行してはくれない。登れないはずは無いのだが、腰のヘルニアが手足を痺れさせた辛いクライミングであったからだ。そして、そこまでして家族のアウトドアなのか?親父のワガママだけの計画も、少し無理が出てきているのかなぁ〜?

  
「大きいヤマメ釣る!」と、元気な次男の掛け声で、尾鈴に来た。
   
嬉しい次男、ひょうきん次女。 いよいよ水に入る。
腰まで浸かると笑顔が出始める。 とりあえず記念写真!
   

 いろいろ言い出したら不満もあるが、こうやって沢に家族でやってきたら、真剣なチームでなくてはならない。私はリーダーとして、メンバーの安全確保と、そして挑戦を見極めなくてはならない。この緊張が、より洗練された感動を残してくれる。
 ママは、今年2回目の沢登りだが、緊張した顔つきで最後尾を務めてくれる。次男は、今年も私の手作りのウェーディングシューズと、これまた10年以上前に作ったライフジャケットを着用している。次女は、すでにママの服を来て、靴のサイズも同じである。いつもの様に好奇心旺盛の前向きな態度は、私も見ていて嬉しい。緊張感も持続できるようになってきた。

泳ぎもあるよぉ〜!!
左を行けば簡単だが、あえて右の深みの壁際から小滝へ登り上がる。
防水したリュックが浮くので危険は無いが、深い水の色と立ちふさがる岩壁の威圧感!
 
 
楽しい小滝の突破が連続する!
この程度?と舐めてかかると危ない!
積極的に確保してクリアしていく事が大切だ!
やはり、こういう細かい動きにクライミングの要素・効果は大きい!
クライミングの要素で一番大きいのは、その確保システムをいかに効率的に用いるかである。
丁寧な確保作業が、かえって時間のロスにつながり、遭難につながる事も考えられる!
「繊細」と「大胆」を駆使し、チームをより安全に導く資質がリーダーには必須・・・。
そういう意味では、私自身の鍛錬が足りていない事は判っている。
 
 
以前、流れを避けて登った10m斜滝が来た!

一番流れのあるところは逆層なので、流れの左際に狙いをつけた!
   
滝下までは泳いで行く。 ママは、次男にロープで引かれる!
   
滝を見上げると、爽快なシャワーを浴びる!
   
残置ハーケンがあった。 ルート正解!で大満足だ。
  
ヘィ!次女。スルスル登ってきた。
ヘィ!次男。どっと降って来る滝のシャワーが恐かったなぁ〜。
最後はママ。中間部に私のセットしたフレンズが回収出来ずに苦労したね!
でも、格好いい写真がたくさん写せて水流ちゃんは満足!!
  

 側に林道が通っているので、いつでも終了できる。そう言ってしまえば、それまでだ。沢も、歩くコースで簡単にも困難にもなる。なぁ〜んか、人生そのもの・・・って感じ?側に逃げの林道を用意して沢登りをしている所なんざぁ〜・・・正にいままでの私の歩いて来た道みたいなもんだ!でも、「楽しい」のだから、そしてこうして家族と歩けるのだから、そう悲観する事でもないよなぁ〜。
 そう言えば、今回の沢登りを楽しみにしていた次男は、友達3人をこの沢登りに誘っていたみたいだ!数日前、友達も連れて行ってくれないか?と、私にお願いに来たが、理由を説明して断った。不思議に思ったのは彼だけで、客観的には危険だ!それを理解できない・・・いや、知らない友達の親からは電話までかかってきていたが、ママも説明に困りながら断っていた。私達家族の遊びは、通常は理解しがたい行為なんだ!と、判っていたのに再認識させられた。

       
親子で、尾鈴の沢にいる。これが「豊か」だと確信している。
 
次男、待望の釣りシーン。25cmのウグイ、そして8cmのヤマメである。大満足!!
     
流れの中を行く・・・、かえって滑らない事も多い!
少し難しかった小滝。 少しゴルジュになってきた。

尾鈴の守り神?沢でのマムシ遭遇率50%の尾鈴。
  
 

 予定の倍の時間が過ぎても目標地点に到達できなかった。釣りが混じったからだが、今年目標にしている「甘茶谷左俣〜山頂」への足がかりとなった。家族で、子連れで、しかも4人の子連れで、たくさんの「手間」や「面倒」や「大変」を克服して?いや楽しんで、自然の中で遊んできた。今回も「楽しむ」事を中心に置いて、家族でチャレンジ出来たらいい。結果が失敗でもいいのだ。なぜなら、失敗したら、また挑戦したらいいだけだから・・・!

      
林道へ戻った。
  
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7:50自宅発----木城町コンビニ----9:10入渓地点駐車位置----9:40遡行開始----11:00滝10m----12:10昼食----12:45出発----15:00遡行終了----林道----15:30駐車位置----着替え----16:00自宅着

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