2006年4月12日 水曜登攀隊「川キョンスーパー大先輩と!」宮崎県
「鉾岳に行きてぇ〜!」と、小松の親分。2日前の西日本を覆った大きな低気圧の大雨で、比叡の南面はべっとりと染み出しで濡れていた。そして、鉾岳方面は真っ黒な雲で覆われていた。ブツブツ相談しながら、2峰や3峰を覗きに行ったり・・・。乾きのいい第一スラブへ転進を決定するまでに、ずいぶん時間がかかった。おまけに強風注意報も出ていた(^o^;)。 3日前に2峰正面新ルートを、山岳会や庵・鹿川の精鋭達と登攀した「川キョンスーパー大先輩」である。そのスーパー川キョンが、「まぁ、こんな日に登れるルートがあるだけでも嬉しいわ!」と言う貫禄?の一言で、第一スラブルートへ決まった。と・・・なれば、小松の親分の狙いは「KYバリエーション5.11a」と「ノーマル7P/コブ岩直登A1」の、フリーでのRPである!聞かなくても、そこを登ろうとするのは判っていた。ならば、腰にアブミ・・・は、水流ちゃんの正装?みたいなもんである(^_-)〜☆。
ここをフリーで抜けるには相当の技術が必要だろう・・・。今、本匠で5.12bcに挑戦中の小松の親分だが、A0になってしまった。次につなげようと何度もムーブを探っていた。体が持っていかれるほどの強風が容赦なく吹き付けていた。 このKYバリエーションは、南面でも屈指の難易度で、スタート位置からバンドにずり上がるのにも苦労する。前傾の壁に押さえられながら、じわっと右のフレークを掴み立ち上がると、さらにここからが核心である。どうフリーやA0で登るのかは私には判らないが、上に3ピン・・・必死で1本アブミを駆使して切り抜けるのである。そこからは少し傾斜も落ち、高度感も楽しめる。 フォローで、私から取り付いた。いきなりアブミを取り出す私に、隣の川キョンスーパー大先輩が、「あれっ、このクラックを利用して挑戦しないのぉ〜(-_-メ)?」と、激を飛ばしてくれた。まったく無視の水流ちゃんは、快適なエイドクライミングで核心を抜ける。上から小松の親分が、「もう一人も登り始めていいよぉ!!」と声をかけた。下から「行きまぁ〜す!」と、川キョンスーパー大先輩の声がした。攀じる私の横に、下に繋がるロープが垂れている。一向に上にロープが動かないのは、いわずもがなあの挑戦せい(-_-メ)!と激られたクラックで、すったもんだしている川キョンスーパー大先輩が想像できた。時折、隣のロープがピィ〜〜〜ン(^_^ゞと伸びる。上に動かないのに、ピィ〜〜〜ン(^_^ゞと伸びるのは、おそらく、これは想像だが、確かではないが、あの激られたクラックでスッタモンダしているだけでなく、時折テンションしている可能性?がある(^o^;)。ただ、これは目撃していないので、なんとも言えないが、この時だけ「川キョンスーパー大先輩」モードを、単なる「川キョン先輩」にチャンジしているだけに過ぎない(-o-;)ヨナァ〜。
1スラノーマルは、以前はコブ岩下で右のブッシュを抜けていた。新しくコブ岩を直登する形で生まれ変わっている。「4級−A1」のグレードが記されているが、すでにフリー化されたと聞いている。フリーだとどのくらいのグレードなのかは知らないが、難しい方にピンがあれば小松の親分が行くのは明白である。以前から2度目だが、どうにも抜けれずA0に悔しがっていた。 そんな果敢な挑戦を見上げながらビレーしている私の傍らで・・・ん?(◎_◎)・・・えっ?(@_@)・・・先輩っ!「寝てるやん!」・・・しかも、考えてるみたいな体勢で、「寝てるやん!」 やっぱり、「スーパー」な、しかも「超スーパー」な大先輩であるのだ!ほら見ろ!と言わんばかり、何もなかったかのごとくスラスラとヒタヒタとお登りなるところが、「川キョン超スーパー大先輩」でもあるのだd(-_^)good!!
まぁ、あれこれ言いながら、爽快で豪快なクライミングを楽しむ事が出来た。水曜登攀隊とか川キョンスーパーとか言っているが、同じ山岳会の仲間である。つき合いはじめて15年が経った。
帰路、西都山岳会のクライミングベースとなっている「麓屋」へ立ち寄ってみた。いつもながら豪快な景色を楽しませてくれる。あれこれ、これからの「岩」に対する目標を語り合うのに、本当に贅沢な空間である。
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