水流渓人「hot-news」

2005年12月14日 「FYK〜失われた草付ルート/比叡山」宮崎県

 

 
2005年「水曜登攀隊」最終クライミング
粉雪舞う・・・比叡1峰の南面へやってきた。見上げれば深い青空があった。
  
    

 今年の「水曜登攀隊」のチャレンジ登攀は、年始、私の滑落骨折により、5月からの活動となってしまった。その割には、パーティとしてのモチベーションは維持できたと思っている。ただ、私の登攀の技術は上がる事はなかったので、すべて小松の親分のおかげであることは言うまでもない(-_^;・・・。
 
【水曜登攀隊チャレンジ】
 5/11「左方カンテルート」比叡3峰
 6/8「ニードル・ダブルフレークルート」比叡1峰
 6/29「ロックタワー〜KYバリ〜1スラコブ岩」比叡1峰
 7/13「ファイナルスラブスーパールート」比叡1峰
 7/20「3KNスラブスーパールート」比叡1峰
 9/28「ハングの果てに見た夢は・右ルート」比叡3峰
 10/5「1スラ雨中クライミング」比叡1峰
 10/12「春はあけぼのルート」雌鉾岳
 10/19「四月の風ルート」雌鉾岳
 11/2「カメレオンルート」雌鉾岳
 11/9「KYCルート」雌鉾岳
 11/16「庵の滝ルート」雌鉾岳
 11/30「ニードルスーパールート」比叡1峰
 12/7「2.5スラブルート」比叡1峰
 12/14「FYK〜失われた草付」比叡1峰
 
と、足跡を残せた。
 家族においても、骨折後に長女と岩を登った事も思い出深い・・・。また、夏休みに沢登り練習に始まり、全員で尾鈴の沢を遡行し山頂に立った。そして、家族全員登攀への大きなステップとなった「親子4人での登攀」・・・。本当に忘れられない2005年である。
 
 

 西郷軍・西南戦争の跡・・・比叡にある。 防寒対策「顔面マスク」
  

 私は、毎年の冬場対策・・・「足先カイロ」である。このファイブテンのスパイアーは、ずいぶん足に馴染んでおり、しかも27.5cmサイズ(私の足は25.5cm)なので、長時間履いても楽だし・・・靴下も履ける。きつい靴は苦手であるが(^o^;)、ここ一番で大きい靴は踏ん張りが効かなかったりする。アタリマエ(-_-メ)
 粉雪舞うこの日、足先ポカポカは有り難かったd(-_^)good!!

  
 
 
  
  
FYKルートの1P。5.10cしかも45m(>_<) 出だしの3ピンは、フリーなら5.11台?
     

 朝、車内では、「軽く行きましょうか・・・。3KNとか失われた草付とか・・・。」と、確かに言っていた水曜登攀隊一号隊員@小松の親分である。岩場が近づくにつれて、折角だから「少しキツイルートも一箇所ぐらいは・・・。」と、会話が進化した。しかも、事もあろうに〜「FYKルート」の名前がチラつきはじめた(^o^;)。
 「ナックルフェースFYKルート」と言えば、この比叡1峰の最難関のルートである。しかも、1ピッチ目には5.10cとのグレードがついている。しかも出だしは、フリーなら5.11台はあろうか・・・という究極のフリクションクライムがある。1cmぐらいのホールド・・・しかもそれをアンダーで捉え、スタンスはギリギリで耐えなくてはならない。しかも、核心がそこだけでなく45mも続いていると私は感じる!それで45mなのだからスゴイ!小松の親分はA0で抜けていったが、ふがいない私はアブミを使っても2回のテンションであるq(-_-)bad!!。まぁ、それが私の限界である。認めなければ、落ちてケガするのは明白である(-o-;)。

  
  
中間部の核心をムーブを確かめながら果敢にリードする小松の親分。
  
小ハング下でレスト 最後の核心をクリアする
     

 何を隠そう・・・。1PのFYKルートでヘロヘロになってしまった私である。年始に折れた左足は、今までだましだましの登攀であったが、このルートは何のチョンボも許してくれなかった。でもメインロープを掴み上がるのは悲しい気がした。岩のシワみたいなスタンスに耐え、しかも左に移らなくてはならないところで、痛みに耐えれなかった。ロープにテンションがかかった。「落ちた」わけである。小松の親分に確保されているので、実際には落ちないが、リードなら落ちていたのである。でも、少しのレストをとり、自分で登りたかった。でも、ムチャクチャな登りであったことは確かだ。それでも、今回は恐怖より、大きな充実感に包まれた。

     
2Pは、4級だからボク そのまま6級へ
        
   
失われた草付ルート、3P目。右6級の核心部。
 

 左足の筋肉は鍛えなおさなくては・・・と感じつつ、失われた草付ルートへ入る。右が6級、左が5級、中央のフレークなら4級・・・なんなくリードした小松の親分は、当然、右6級を行く。私も、フォローだがフリーでクリア出来た。あの、FYKルート1Pの後だけに、絶対クリアしたかった。次回はリードだなぁ〜と、一応宣言しておいた(^_^ゞデキルカナァ

 
4P/4級+だがある程度傾斜があり楽しい! 最後はワンポイントの乗り越し

 全国各地、この冬一番の寒波・・・と報じられていたが、この比叡の南面は風裏になり、快適であった。登り上がった稜線では2峰方面から吹き付ける強風が吹き荒れていた。粉雪が舞っていた。
 水曜登攀隊としては、今年最後のクライミングとなる。「初見チャレンジ」にこだわり、お互い都合を合わせての活動も2年目を終えた。宮崎の岩場には、比叡や鉾岳だけでなく、開かれたルートがまだまだたくさんある。そう思えば、思いが膨らむばかりである。どこまで?いつまで?の確約はないが、「また、春からでしょうか?」と、言葉を交わしながら握手をした。

  
  

綱の瀬川・・・そして、六峰街道
     
登攀を終えて 下山路には雪が積もっていた。
     

   

     
千畳敷 一ツ瀬川付近から高千穂峰が見えた
     

 帰路、いつもの日向「お舟出の湯」に浸かって帰宅。ん〜!本来ならこの後一杯やりたいなぁ〜と思いつつも、子供4人・・・そして家族の都合もある親父である。土曜日の夜は、比叡に借りている山の会の家「麓家」で、有志の忘年会なので、そこで小松の親分とは乾杯をしようと思っている。私は、家族全員で参加し、翌日は近場の山を家族全員で歩こうと思っている。珍しい、日曜の休みを取っている。

  
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自宅6:32----佐土原駅----都農神社7:35----比叡駐車場9:15----入山9:30----取り付き9:45----登攀開始10:15--------登攀終了13:15-----昼食----下山開始15:45----駐車場14:20----帰路----日向お舟出の湯----自宅17:30

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