2005年11月3日 「えびの高原/紅葉家族トレッキング」宮崎県
しばらく期間が空くのと、たくさんの断る理由を覚え始めた子ども達と、雨の予報を見ると、「気乗りしない家族登山」なのである。だが、「池めぐりコース」ぐらいにしようか!と言えば、「まっ、そのくいなら・・・。」と出かけた。 家を出た所から、すでに「何時に家に戻る?」だとか、「池めぐりと言っても、甑や白鳥には行かないだろう!」とか、「着いて雨が降っていたらどうする?」だとか、まぁ・・・ごちゃごちゃうるさい子ども達(主に長女・次男)である。 このコースは、我が家の家族登山史上よく行ったコース(2・9・43・**)である。登山というか、遊歩道であってほとんど標高差がない。歩き終わればソフトクリームが待っているという、子ども好きコースである。 「紅葉!」「おぃ!紅葉!」「ほら!綺麗だぞぉ〜!」と、えびのからの登りのカーブ道だが、グーグースヤスヤの車内・・・いや寝台車である。
「あっ!鹿だ。」で思い出したが、この日、道路脇に車を止め、スナック菓子を面白がって鹿に与えている数人を見た。堂々と、紅葉した樹木の枝を折って持ち帰ろうとしている人も多く見かけた。悲しい光景である。今の社会を反映する本当に悲しい光景である。何が楽しくて「鹿」が「ポテトチップス」を食べる?何が嬉しくて紅葉した「枝」を自宅に持ち帰る?浅ましさも、それは自然の外でやって欲しい。
えびの高原は、標高1200mある。ここに至る途中の、標高1000m付近の紅葉が最盛期のようだった。少し下りの紅葉の中のトレッキングとなったが、雨でしっとりした色も艶やかである。それ以上に、久しぶりに家族で自然に触れるのはこの上ない一時である。
六観音御池から白紫池に向う途中、ほんのちょいで山頂を踏める「白鳥山」がある。先を歩いていた子ども達は、この分岐でちゃんと待っていた。私達が山歩きを始め、徹底的に守らせたルールだ。「分岐では待つ。」「呼ばれたら返事。」「声の届く範囲内にいる。」分岐で待つ子ども達は、私の顔を見た。「白鳥山へは登らんよ!まっすぐ行こう!」と、私の声を聞いて、嬉しそうに、実に嬉しそうに先へ進んだ。 白紫池を見ると、昼食をしよう!とすぐ側の休憩所へ入る。何組か休まれていたので、空いたベンチに荷物を下ろすと声をかけられた。なんと、懐かしい山の大先輩のH高さんである。嬉しくて握手をして再会を喜んだ。奥さんや仲間の方と数名で来られた様子・・・。言いたい事や話したい事が沢山ありすぎて、困ってしまった。次回、ぜひ岩登りでお会いする約束をした。面白かったのは、H高さんの息子さんも、私の通った中高である。いわゆる後輩である。娘2人が、今通っている・・・との話をすると、なんと、H高さんのグループの中に、その学校を定年された先生がいらっしゃったではないですか!娘も、先生もなにやらごちゃ混ぜになって会話が飛び交った。
白紫池から、ほどなくでバスターミナルに到着する。雨でも紅葉時期となると観光客でごった返していた。お約束の「ソフトクリーム」を6人家族で2個買った。男組みと女組みに分かれて、それぞれ1個ずつ食べる。水流家の伝統である。1人1つの法則は、我が家には存在しない。だから風邪がよく移るのかも知れないなぁ〜なんて嬉しく思う。そういえば、風呂上りのバスタオルも、6人で2枚しか使用していないなぁ〜と、これまた嬉しく思ったが、以前、長男の友達が泊まりに来た時、長男が友達に向って「これを使いなぃ!」と、濡れたバスタオルを勧めていたのには苦笑した。 登山ではないこうした歩きも、今の我が家には大切なのかも知れない。「皆で・・・」「出かける・・・」「自然の中・・・」そのキーワードだけで良いのかも知れない。夏は、少しがむしゃらに「沢登り」を強行達成させた。目標としての、家族全員での「比叡の登攀」もある。ただ、結果のみを求めなくても良い気もある。果たして、水流家の「登山」の行方やいかに・・・である(^_-)〜☆
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