2004年6月16日 「比叡山・3峰/天空への階段ルート登攀」宮崎県 〜2004年7月11日加筆〜
このルートは比叡や鉾岳など、県内の岩場を多く開拓・整備していただいているクライミング集団「庵・鹿川」の方達により新しく開かれたルートである。県内・九州内・全国からクライマーが集うクライマーの宿「庵・鹿川」・・・。その出資会員となったNAMA会長の元へ届く「鹿川通信」に、そのルート図は紹介されていたのである。 「天空への階段」・・・なんとしなやかなルート名だろうと思った。そして、比叡3峰の迫る迫力の壁を、天に突き抜く如く引かれたルートであろうと想像した。しなやかな名・・・、攀じる壁を「階段」と呼ぶ所にさらなる厳しさを感じたのである。要は怖いだけの水流渓人であるのだが・・・ 待ち合わせの日向サンパークで、小松の親分と、欠勤参加(おっと、集中残業で今日の休みを勝ち取ったと弁明せねばなるまい!)のタエ♀(注1)ちゃんを拾う。初の水曜登攀隊参加のタエ♀(注1)ちゃんであるが、NAMA会長指導の下、VI+級リードも成功させている当会の成長株クライマーであるのだ。ルート図見せて、即ココノボロ!と決定した。簡単だが、そんなものである。 注1・・・「♀」は、メスでなく「麗しい女性」読むようにしてください。
道路からすぐが1Pの取り付きである。真新しいRCCボルトが心強い。私としては、完全にぶら下ることになるので、本当に有難い。ため息が出るほどきつい傾斜である。カラカラとアブミを腰にぶら下げている私とは対照的に、小松の親分はアブミを使う気などさらさら無い様子・・・。ん?タエ♀(注2)ちゃんもアブミは邪魔かも・・・と言っている。そして、なんだかんだ言いながら、小松の親分はリードしてしまい。タエ♀(注2)ちゃんもフォローして行ったのである。 「次、私行きまぁ〜す。」と言う、タエ♀(注2)ちゃんをなだめながら、小松の親分に2Pも行って貰うが、結構スイスイタエ♀(注2)ちゃんと、一応水流ちゃんも登り上がることが出来た。ホンマヤデ・・・チトフェイスを外しているが・・・トホホ 注2・・・「♀」は、メスでなく「とんでもない女性」読むようにしてください。
タエ♀ちゃん、ビレーの図・・・。今回、水流ちゃんが写っているのはこの左の足だけなのである。一緒に登った証拠写真でもある
すんごい5.9だと、3人で口を揃える。体の右はスラブ、左はチムニー内部のクラック?に足をねじ込みずり上がり、バック・アンド・フット気味に体を入れ、クラック上部ではスラブに移る手前がの抜け口がポイントで、私はアブミのお世話無しには切り抜けることが出来なかった。 よくまぁ、小松の親分はリードできたものだと関心することしきり・・・。続く、タエ♀(注3)ちゃんも、上からたくさんの泥を落とし、私に降りかけながら、それでもグイグイ登るのだから大した者である。 (注3)「♀」は、メスでなく「たくましい女性」読むようにしてください。
5Pを厳しいながらも終了点までたどり着いた水曜登攀隊であった。開拓された方達の「思い」そして「謎」を解く旅が、また一つ終わった。どのピッチも単調さは無い。岩の職人達が仕上げた匠のルートである。おそらく、多くのクライマーを魅了するに違いない。厳しい・・・しかも「階段」とは程遠いルートである。「天空への階段」それは、5Pの各終了点のテラスを1段とみなす階段と言っても過言では無い。そして、惜しむように見下ろし見上げながら懸垂下降で降りることにした。
自宅6:00----日向サンパーク6:45----3峰トンネル過ぎた駐車場8:40----取り付き8:55----登攀開始9:15----1P終了10:55----3P終了13:15----5P登攀終了15:50----昼食----下降開始16:30----下降終了・取り付き18:30----水場休憩----駐車場発19:10----自宅着20:30
『天空への階段』 投稿者:K1 投稿日:2004/07/11(Sun) 19:07 貴サイトの記録をプリントアウトさせていただき、参考にして、比叡三峰『天空への階段』に登りに行きました。その際、長友(庵鹿川)、野下(無所属)、緒方(フェニックス)でフリー化しました。各ピッチとも、リードはオールフリー、ノーテンション、ルート中の切り株には触れない、ということで、行いました。オンサイトグレードは、以下の通りです(二日酔いでハイだったりボロボロだったりで正確ではないかもしれませんが)。 1P=5.11a(厳しいスラブ) 2P=5.10a(階段状) 3P=5.10b(凹角) 4P=5.10b(チムニー) 5P=5.11b/c(厳しいスラブ) 特に最終ピッチのリードは、久しぶりに絶叫しまくりでした。このルート『天空への階段』は、開拓のエキスパートである庵鹿川の方々が拓きましたが、さすがにルート取りがすばらしく、変化に富んで、飽きが来ないルートです。「匠の技」と言ってもいいかも知れません。充実した一日を下さった開拓者の方々に感謝致します。もちろん、フリー化のメンバーにも。(なお、既にこの時点でフリー化されていましたら、ご容赦下さい)。
フリー化されたK1さんの「天空への階段」レポ−ト
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