水流渓人「hot-news」

2004年6月9日 「比叡山・1峰ニードル左岩稜スーパールートを1/2登攀」宮崎県
 

 靴を忘れた!と言ったのは、小松の親分。
アプローチと下山はサンダル履きでこなしたお茶目なオジサンでもある。
そういえば、以前ニードルに来た時も靴を忘れた(^o^;)
水曜登攀隊の挑戦は続くぅぅぅぅっ!
 

へぇ〜、「ニードル(needle)」って、「針」って言葉なんだぁ・・・(^^)
 

 水曜登攀隊が連絡を取り合うのは前日。水曜の前日は「火曜日」。その火曜日までは雨も降っていた・・・、しかし、水曜はなぜか降水確率0%・・・、だが、当日の朝5時半のyahoo天気予報「日之影町」を見て決めようと言う事になった。
 朝、5時半。川キョンから電話が入る。決行という事で、6時半に水流宅集合・・・。その手で小松の親分に電話をする。道の駅「日向」で7時半・・・で、段取り終了。
 3人揃いの水曜登攀隊は賑やかである。「岩が濡れている」だの「どのルートにする」だの「あそこは厳しい」だの言いつつ、比叡の駐車場に着いた。乾いていれば、1峰南面ルート消化の狙いは「ファイナルスラブ」「スーパーファイナル」を・・・と狙っていたが、見上げると、ベッタリ染み出しで黒く光っていた。こうなれば、乾きの早い1スラ方面しかなくなる・・・・が、フト思い出したのは、ニードルの一番左側のスーパールートである。ここは、日本の岩場には書かれていないが、「庵・鹿川」の出資会員である所属山岳会のNAMA会長よりいただいたルート図に、「ニードル左岩稜スーパー」(上図/赤ライン)と表示されていた。1P/VI級/30m---2P/VII級/30m---3P/V-級/45mである。頭まで登り、懸垂下降し、さらに3ピッチでAピークに抜けるのだが、たぶん懸垂下降後は、帰宅というのが水曜登攀隊のやり方?王道?である。ソンナニカッコウイイモノデハナイ(^o^;)
 「比叡山・1峰ニードル左岩稜スーパールートを1/2登攀」が正式名称。

 
千畳敷から。ダイアモンド?ニードル・・・アツクナリソウ
 
 

 いつもあまり写真に登場しない?ので、川キョンに写してもらう・・・が、クライミング中でないのが悲しい・・・。本当は、悲しいのではなく、こんな所はリード出来ないので、クライミング前にデカイ態度を取っておく!(^_^ゞ

 
1P/VI級をリードする小松の親分

はぁ・・・、厳しそうだなぁ・・・

 

 案の定、厳しい登りになった。小松の親分は、気合一発の掛け声とともにとうとうフリーでリード成功!続く、川キョンもスッタモンダしながら、しかもパンプ寸前でありながらも、とうとうピンに触れずに登りあがった(◎_◎)。
 そして水流ちゃん・・・あれっ(-_-#)、登れない。どうしても立ち込めず、上のホールドが取れない(-_-メ)・・・とうとう、スリングアブミでチョンボするが、すでに腕は崩壊?寸前。そして、辛抱たまらず左に逃げたら・・・メインロープのクリップされたヌンチャクがピンにつながったまま・・・あぁ〜回収忘れ(-_-#)。回収するには、クライムダウンが必要だが登るより困難なのだがぁ・・・・フォローの強み、トップロープを頼りにするしかない。頼ると言っても、アルパインの意識としてはぶら下ることは出来ず、支点にヌンチャクをかけ直し、ぶら下りピンに立ち下のヌンチャクを回収した。震える腕以上に情けなさ一杯だ。続いて濡れてぬめった外形テラスを松の木を抱きながらトラバースすると、また傾斜の強いコーナー気味のスラブ・・・、1歩が上がらない。クラックにホールドをとり立ちこもうとするが立ち込めない。岩はガクガク動くが、それを抱かずには先へ進めず、それも私にはもう一手が取れない。またまた、ピンを踏んで進んだ。ようやく傾斜が緩み、小松の親分と川キョンが待つ不安定な岩がパックリ口を開けたビレー位置にたどり着いた。息が上がり、吐気までした。情けない、自分に情けなかった。今までのクライミングは何だったのか・・・と、自問してしまった。
 気持を入れ替えようと、お茶を飲み無理矢理おにぎりを飲み込んだ。さぁ、VII級の登攀へ・・・

   
岩がパックリ口を開けたむこうに平行ピン 2P・30m・VII級・・・恐ろしい傾斜と高度感

 
 出だしから3ピンはアブミで乗り越す。ここがフリーなのだから・・・と思うと、思考回路が変になりそうだ。そこを過ぎると、傾斜はきついが、顕著なホールドをとらえる事が出来た。顕著と言っても、第一関節以下であるが・・・。
 

ビレーする小松の親分越しに川キョン VII級をフォローしてきた満足顔・・・
3P/V-級のクラックを攀じる ニードルの頭でビレーする小松の親分
     

とりあえず、川キョンも写す(^o^;)
   
 頭へ突き上げる3Pは、以前に登っていたが、クラックの登り方に慣れていなくてフレンズにぶら下がってしまった。落着いて体を外していけば、楽しんで登れたV-級であった。
 

 3P登れば、満足顔で懸垂下降へ移る「水曜登攀隊」である。千畳敷に戻り昼食だ!を全会一致で可決する。上手?な下降で、登山道へめがけていくと、朝、駐車場でお会いしたKYさんにまたお会いした。なんせ、この比叡や鉾岳のルート開拓にたくさんその名を残されている方で、強い憧れの存在である。気さくにお話して頂き、ますます嬉しくなった。どのルートの話をしても、ピンッと、すぐ会話自体を核心へ運んでいただいた。
 水曜登攀隊のI峰南面スラブの最終目的ルート、そしてKYさんの引かれた「FYKルート」挑戦を夢見ていることを申し添えた。

  

千畳敷で、ニードルをバックに・・・

 

 
 3ピッチでヘロヘロの私であった。沢山の課題が見えている。登れず、多用してきたチョンボも、思い通りに行かず跳ね返される結果となった今日であった。次々と続く初見クライミングの水曜登攀隊であるが、今後のポイントは、案外、水流ちゃん本人のレベルが壁となるのかも知れない・・・。反省することしきり・・・・の中に、ひときわ向かう思考・・・・それは、「完璧なチョンボ技術」である(^_^ゞ。だから上達しないわけであるq(-_-)bad!!
 

憧れのKY氏と・・・
   
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