2003/08/13-15
水流渓人のOut-Door日記「坊がつるキャンプ+吉原ごんべぇ村+竹田市歴史の道」大分県・熊本県


坊がつるの位置→

 夏休み第3弾は、「盆休み」である。予報は『雨』だが、私には思い入れがあった。それは、「キャンプ」というスタイルである。もちろん、我が家もファミリーキャンプを、大仕掛けなオートキャンプスタイルでしている。何もかもが揃い、便利で手軽なキャンプは楽しさもあるが、何か違和感を感じていた。それは、私のキャンプ体験の始まりが、「歩く」「担ぐ」所からだ。「便利」がどれだけ魅力のある事なのか・・・、私には少し判らなくなっている。あの頃感じた「便利」は、いつもリュックに入れる固形燃料からガスバーナーになり軽くなったり、飯盒でなくコッヘルになったり、キスリングがフレームザックになったり、アルファ米が発売されたりである。根底には「担ぐ」があり、行くのは「歩く」である。その染み付いた感覚が、今のキャンプに違和感を感じさせていたのかもしれない。それを確かめてみたかった。

コース断面図
長者原--すがもり越--北千里浜--法華院温泉--
坊がつるキャンプ--雨ヶ池--長者原

長者原からすがもり越方面へ

クリックすると拡大図見れます。(47.1KB)

 

 福岡からしげさんが、5月の平尾台に続き家族でやってきてくれた。長者原の駐車場で待ち合わせ、昼食の弁当を食べてから歩き始める。子供達も再会を喜びおしゃべりもつきない。皆がそれぞれに荷物を背負い歩く。
 長者原からすがもり越までは、標高差400mはある。立派な山行だが、目的はあくまでも「キャンプ」というのが、これまた嬉しい。嬉しいどころかキャンプ地は、素晴らしい「坊がつる」である。親父二人の背中には20Kgを超す荷物である。・・・が、嬉しくて仕方ない。

 

すがもり越へのザレ場

すがもり小屋跡「愛の鐘」

   

北千里ガ浜

坊がつるへザレの急な下り

   

 坊がつるが見えてきた。九重連山に囲まれ、多くの人を魅了してきた地である。ザレの急な下りを一歩ずつ、味わうように降りていく。「ここに泊まるとぉ?」子供に聞かれる。「いい所やろ!」・・・そう言いながら、そんなキャンプがしたかった事、そして、そうしている今が穏やかな時間であることに気がついた。子供達は、誰もへこたれることなく重い荷物を背負っている。いや、もう当たり前のように担いでいるのかも知れない。

 
法華院温泉山荘
   

坊がつるに到着

テント場

 

 草地の上にテントを設営した。雨・・・覚悟なので、少しでも高い位置を選んだ。持ってきた小さいシートをタープ代わりにストックで立てる。私とシゲさんは、途中通過した法華院温泉の自販機で買ったビールが、ほろ酔い気分を与えてくれた。見渡せば、九重の名峰がグルッと取り囲んでいる。ますます気分が良い。
 持参したウィスキーを凍らして持ってきた氷水で割る。座ったまま、酒の肴とも知れぬ夕食とも知れぬ、正に静かな速度で時間が過ぎていた。雨が降り始めた。子供達は、カードゲームに興じている。
 気がつくと、皆シュラフの中・・・、さらに激しくなる雨音で起きたのが9時半・・・。ママとヘッドランプの明りの下で笑ってしまった。「長い夜になりそうだ・・・。」2度目に目が覚めた。ママも子供達も目を覚まし、12時だと大笑い・・・。しばし、会話が盛り上がり「さらに長い夜になりそうだ・・・。」何度も目を覚ましながら、気がつくと5時半。「もういいだろう!」と、雨具を着込んで朝食の準備を始めた・・・。
 


雨でも元気な子供達だ!


おっ、水のある「雨ヶ池」だ!
 

 坊がつるから雨ヶ池越を通り長者原を目指す。帰路は、あまり高低差が無いので、楽?と思ったら、登山道はかなりの急流?しかも水位もある。暗い登山道を靴の中まで濡れながら・・・であるが、我がパーティーはいたって明るい。この明るさは、余裕なのだと思う。今日まで、何度となく山を歩き、荷物を背負い、雨も風も雪も経験してきた強さがあるからなのだと思う。
 
 長者原が近づき、明るくなった。子供達は、先を急ぐように水しぶきをあげながら歩く。木道を過ぎると長者原の駐車場だ。温泉に飛び込んだ。
 
そして
もう1泊は・・・
 

8月14日

 長者原温泉は、大人350円・子供200円だ。汗を流し、「雨対策」で予約していた南小国満願寺「吉原ごんべぇ村」のバンガローを目指す。今日は、バーベキューで、親も子供達も盛大?な懇親会である。本当は、2日目は川でキャンプを予定していたが、仕方ないときはすばやく転進するに限る。盆の前日に予約できるのだから、天気と不景気は悲しいかな有難い。

あった! 雨はシトシトとぉ・・・
鮎から親父の飲み会は始まった・・・ シュラフ芋虫のバトル(@_@)
ポニーがやってきた。 また会おう!
バンガロー7000円+入村料400円×9名=10,600円
  
また会おうと分かれて
帰路の途中で
  
8月15日

竹田市のホームページ
竹田創生館 武家屋敷
隠れキリシタン洞窟礼拝堂跡 広瀬神社

国指定史跡「岡城阯」

本丸跡から二の丸を見る

滝廉太郎像

歴史資料館に駐車して、全部歩いたよなぁ・・・

 今回のメインは、やはり「坊がつるキャンプ」であるので、他のレポにあえてごちゃごちゃ書かなかった。雨で、各地の室内パークは混雑したようだが、私には興味の無い分野である・・・、もっとも金も無いが(-_-;)
 今回の「雨」での満足効果は大きかった。1つは、雨で混雑しなかった九重である。もし天気が良くて、混雑していたらどうだったであろう・・・。駐車場を探し、歩き始めるとたくさんの登山者に合い、道を譲り譲られ・・・、込み合う法華院温泉を見てしまい、テントだらけの坊がつるである。少し、気分が浮き足立ち家族だけの雰囲気は無かったと思う。
 もう1つは、ルートである。比較的歩きやすい帰路のコースだったと思う。雨具+荷物、そして悪い足元・・・、雨ヶ池越の大雨がどれだけ明るい気分で迎えられたことだろう。長者原を迎えたときの達成感は、そこまで大きくはなかったと思う。
 いままで培ってきた山での経験を存分に確認できた。それは、子供達の余裕ある行動を見てだ。

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