2002/02/06

廃線となった国鉄「妻線」の軌道跡を歩く。
かつて、私は中学生の頃、このディーゼル車で宮崎市内まで通学した。
今は、この軌道跡が「自転車歩行者専用道路」となり、海へ続く。
そんな車窓から見た景色を確かめたくなった。
風に吹かれ、歩き、何を考えながら歩くのか確かめたくなった。
 


朝8時30分、家を出る。ルーティに「行ってくる。」と言ってみる。

 

かつて、ここに「妻駅」はあった。

今は、軌道跡が歩道になっている。

 


軌道跡を道路が寸断している。

【サイクリングロード案内】
このサイクリングロードは、旧国鉄妻線鉄道敷の一部を利用して建設されています。国鉄妻線は日豊本線佐土原駅から杉安駅までを結ぶローカル線でしたが、国鉄財政再建のため昭和59年11月30日に70年の長い歴史を閉じました。県ではこの廃止された鉄道敷の有効利用を図るため、全国的に有名な西都原古墳群への誘いの道として、皆様に楽しんでいただきたく、このサイクリングロードを建設しました。(宮崎県)
・・・・・と、看板に書いてある。

 

歩きながら、山の遠景も楽しめる。

 

 

 いろいろな、線路のなごりがあった。左から「昔、線路横にあった標識」「枕木を打ち付けてあった釘」「車輪」「踏切」・・・あの頃、あって当たり前だった物たちが、違和感を漂わせて残っている。

 


8:30自宅--8:40妻駅跡--9:25黒生野駅跡--9:45濁川
--10:30一ツ瀬橋--11:15日向大橋--12:05海

 

通称「濁川」一ツ瀬川9時45分 スミレが朝露に輝く

 


国道をまたいで、線路をまたぐ・・・何年ぶりだろう、線路の上を歩いた。ここに「通行注意」と看板が立っていた。通行禁止と書いていないって事は、注意しながらなら通ってもいいのかと、妙に嬉しい配慮に思えて仕方ない。

河口に到着、間もなく海が見える。風の匂いが変わった・・・。

 

 どうして、「海」まで歩いたのだろう・・・。目的は無い。ただ歩いて、そして、歩きながら自分は何を考えるのだろうと思った。雲一つない青空、汗ばむ程の陽気、平坦な道を歩くと、たくさんの事を考えてしまうものだ。長女が中学生、次男が小学生になる。自分の居場所は、間違っていないか?他に何かしたいことがあるんじゃないか?いつもの山登りでは考えもしない事をたくさん考えた。見えないものがたくさん見えた。落ちているゴミの山や、限りない道路や架橋や河川工事。排水。人は、どれだけの無駄と、自然への破壊行為を続けるのだろう。「歩く」と言う行為は、いかにも自然に見えるがそうでもないのかも知れない。
 そして、海へ来た。いままで考えた事が、頭の中で「無」になっていた。答え?「判らない。」それしか思いつかなかった、しかし、判らないけど焦り感じた。

 

ママが来た。一緒に食事に出かけた。

 

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